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銀時『A、、、？』
スーっと襖が開き、銀時の声が聞こえてきた時
はっと意識が戻ってくる。
A「どうした？」
銀時『いや、どうした？は俺のセリフ。寝れねぇのか？』
よっこいせ…と身体を起こすと、欠伸をしながら
私の隣に腰を下ろした銀時。
何も起きてこなくていいのに…
と無意識に笑みをこぼした。
A「兄さんの墓参りに行った日は、古傷が痛くなるんだ。なぜだろうな…」
銀時『まだ痛いの？』
A「ううん。銀時が起きてきた時、治った。」
銀時「どこ？？」
A「せ、背中……」
見ないでくれ…そう思って身体を強張らせてると
銀時にグイッと肩を引き寄せられる。
私の頭を膝の上に乗せると、優しく背中をさすってくれた。
銀時『なんで疼いちまうんだろうなぁ？よしよーし。』
A「刻印が……掘られているから……かな。」
銀時『刻印？』
A「私の生まれた一族は……生まれてすぐに背中に印を刻まれるんだ。決して運命からは逃れられないとでもいうようにな、、、
逃げられないんだ。結局私は……どう生きようが、何をしてようが、非道な人ならざる者だってことなんだろ…」
らしくない…
他人に昔のことを話してしまうなんて……
それでも銀時は特に何も言わずに今度は空いている手で、頭を撫でてくる。
銀時『お前が非道？バカタレ。変なこと言ってんな。
ちょっとおセンチになってるだけだろ。早く寝やがれ。』
A「おセンチって……ふふっ！」
思わず笑ってしまうと、月明かりだけが頼りのこの暗がりの中、満足そうに微笑んだ銀時の顔が見える。
銀時の手は、あったかいなぁ………
それ以上は互いに話すこともなく、私はただ、そのまま身を委ねることにした。
.
.
.
すぅ…と規則正しい呼吸が聞こえてきて、
やっと眠りについたかと、俺はため息をつく。
こいつも…外れモンの1人だった。
お前さんが自分のことを否定し続けるなら
俺が一生、肯定し続けてやるよ。
そのまま起こさないように抱き上げ、布団に寝かせた時
涙が流れていることに気づいた。
銀時『非道な人ならざる者は、大切な人を思って涙なんか流さねぇぞ？お前は優しいただの人の子だよ。』
一筋の涙をそっと拭って、今日だけはAを抱きしめたまま
俺も眠りについた。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます！！よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (
レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました！頑張ってください！ (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年9月14日 17時
