１、ムカつき度ナンバーワン！ ページ2
うるさい
「バケモノ！」
「あっちいけ！」
うるさい
「うわっ！こっち見たぞ！」
「……うるさいっっ！！！」
「な、なんだあの術…!?」
「うわああああ！！！」
どうせビビって逃げんなら最初からつっかかってくんなよ
「…フウ」
「こぅらァァ！！ナルトォォォ！！」
「…あ、イルカ先生」
「授業抜け出してどこ行ってんだお前はァァァ！！！」
今日も熱心なイルカ先生登場。
今日“も”と言っても、本物のイルカ先生を見たのは今日が初めてだ
それはオレが、気がついたらあのうずまきナルトに成り代わっていた、いわゆるトリップ者だからだ
せっかく授業を抜け出したのに、オレはイルカ先生に連れられてまたアカデミーに戻るハメになった。
「すみませんミズキ先生っ！！遅くなりました！！」
そう叫びながら焦って教室のドアを開けて中に入るイルカ先生。
確かオレが抜け出したときはイルカ先生の授業だった。
オレを追いかけるためにミズキ先生に急遽授業を代わってもらったのだろう
そんなことするぐらいなら、オレを追いかけるのをミズキ先生に任せてイルカ先生は授業してろよとかは思っちゃいけない。
「いや気にしないで下さい
しっかり自習させてたので」
読んでいた本を閉じながら笑顔でミズキ先生は言った
ちなみにその本は、原作のカカシ先生が読んでるようなアヤシイ本……ではなく、教科書だった
…マジメか。
「自習って何ですかっ！？オレは授業を進めておいて下さいって言いましたよね！？」
前言撤回。マジメじゃない
「心配いりませんよ そんなに遅れにはなってないハズです
まだイルカ先生が出ていってから……」
ミズキ先生は時計をチラリと見て
「……40分しかたってないです」
そう言った。
十分な遅れだよ！！
「そ、そうですか…ありがとうございました…」
イルカ先生も十分な遅れだと思っているハズなのに、何もつっこまずにお礼を言った
オレには怒鳴るのに、ミズキ先生には強く出れないイルカ先生。
「いえいえ また何かあったら呼んで下さいね」
その言葉を最後に、教室から出ていくミズキ先生
……これほどムカつく先生がいるだろうか、いやいまい。←
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作者名：仲村あ〜子 | 作成日時：2016年7月1日 22時
