許し（カリス(相川始)） ページ25
ある雨の日。私は森で怪物に襲われた。
雨に濡れながら必死になって逃げていると、誰かが私を助けてくれた。
それは私が会いたいと願っていた相手だった。
「――ありがとう」
その人は武器を下すと、こちらを一瞥し、立ち去ろうとした。
「待って！」
私が慌てて呼び止めると、歩みが止まった。
駆け寄って間近にその背中を見る。
「前も、その前も助けてくれた――貴方は一体誰なの？」
その人は背中を向けたまま、何も言わない。
「……私、感謝してるの。何度も助けてくれて。その度に私は、ずっと貴方のことを考えるようになって……。私、貴方の傍にいたい。貴方が誰だって、何だって構わない。ねぇ、だからお願い」
――貴方の傍にいさせて
それでも目の前の人は黙ったままだった。
だけど立ち去ろうとしない。
――わずかにでも、心が動いているのかもしれない。
その微かな希望に賭け、私は目の前の身体を思い切り抱きしめた。
「……それがダメならせめて、貴方を思うことを許して欲しい。貴方を思い慕うことを。せめて、それだけでも…」
抱きしめた手に、大きな手が重なった。
いつの間にか雨は上がり、暖かい陽の光が私たちを照らしていた。
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mtnz(プロフ) - namelessさん» 感想ありがとうございます！！微妙な関係性、いいですよね……。閲覧感謝です！🙏また新たな良き関係性を書きたいと思います！ (4月4日 17時) (
レス) id: 2225662d3f (このIDを非表示/違反報告)
nameless - 草加夢の関係性とても好きです……………😭😭😭めちゃくちゃたすかりました…………😭😭😭😭😭😭 (4月4日 3時) (レス) id: 61c846afc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mtnz | 作成日時：2024年2月18日 1時
