検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:569 hit

3 ページ4

三成Side





「忌み子じゃ、忌み子」

「いっそ生まれてこなければ良かったのにのぉ」





───私は、生まれてきてはいけなかったのだろうか。






親の顔など覚えていない。

私が十になる前に寺に預けられ、否、捨てられた。

周りとは異なる姿の私を人は恐れ、蔑んだ。

時には理不尽な暴力に虐げられた。

そんな生活が続いていくうちに自分でも分かるほどに心が歪んだ。

そんなある日、私はあるお方に出会った。





「佐吉。お前俺達に逆らうのかよ?」

「何故私が貴様等に与えられた役割までこなさなければならない」

「てめぇ!下っ端のくせに偉そうに!」

「調子に乗るなっ!」


小僧の一人が地に落ちている石を私に投げつける。

血が滴り落ちる。

こうして石を投げつけられるのに慣れたのはいつの頃からだろうか。

従えば済むのだろうが、それだけは何故か許せなかった。


「親に捨てられた役立たずが!」

「いっそ生まれてこなければよかったのにな!」




心が痛む。

親に情などないが、少なからず愛されたかったとい願望はあった。

親は、私など要らないから捨てた。

ごみのように。


「ははっ!返す言葉もないってか?」

「この忌み子が!」


そう言って小僧共が私に暴力を振るってくる。

応戦しようにも小さくひ弱な身体で多勢に勝てるはずもなく、さされるがままに殴られる。




下らない人間の戯言に傷つくなど馬鹿げていると己を律したはずなのに、何故こんなにも心が苦しい。



何故、私がこんな目に遭わなければならない。




何故、何故…?







'

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:戦国BASARA , 石田三成 , 豊臣軍
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まんじゅう | 作成日時:2021年9月16日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。