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「まだかなー」
時刻は深夜1時を回った。センラくんが仕事を始めて3時間と少し。
何か温かい飲み物でも持っていこうか。……いや、邪魔しちゃったら申し訳ないよね。
再度ベッドに寝転がり、何気なく寝返りを打つ。
「……あっ」
たまたま視界に入ったのは、この前志麻くんに貰った4枚の抱き枕カバー。
私が、うらたくんと知り合う少し前頃に販売されてたものなんだって。本人達曰く、今はもう生産されておらず、手に入らないものらしい。
俺、別に男抱いて寝たないし、とか言って4枚ともくれた上に抱き枕までプレゼントしてくれました。やさしまだ。
今度のLIVEでは新しいデザインの物が出るらしいから、買おうかな。
センラくんのカバーを引っ張り出し、枕に被せてみる。
「……お、良いじゃん」
枕の素材も良かったのか、抱き心地抜群。
よし、センラくん来るまでこれと一緒に寝てよっと。
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「Aー??」
心地よく穏やかな声が耳に入る。
「……ん??」
「あっ、寝てもうてたんか。起こしてごめんなぁ」
「……ううん、寝ちゃってごめんね」
枕を抱いた体制のまま寝返り、センラくんの方を向く。
「……ん、何これ」
「ふふ、センラくんの抱き枕です。昔のやつ、志麻くんに貰ったの」
「へぇー、これまた懐かしいもんを。……見して?」
手渡すや否や、センラくんは枕を床に叩きつけるように投げた。ばふっ、と何とも手応えの無い音がする。
「ちょっ、センラくん!?」
ベットから飛び降り、慌てて拾い上げた。
「だっ、大丈夫!?センラくん!!2次元の方のセンラくん!!」
「なぁなぁ、3次元の俺に構ってや。お仕事頑張ったのはこっちのセンラやで??」
「あっ、うん……。お疲れ様でした、ほんとに」
「そうやなくて」
両手を広げて笑顔でこちらを見つめるセンラくん。
「2次元センラくんにしてたみたいに、ぎゅう〜って、して欲しいなぁ」
「い、嫌です……」
「えぇー、センラ頑張ったのにぃ。遅くまでお仕事してたのにぃ。癒やし欲しいのにぃ……」
「……もう、分かりましたよ!やればいいんでしょ!!やれば!!」
全く、私のどこに癒やし要素があるんだろうか。
「ふ〜、落ち着くぅ」
「本当に、1日お疲れ様」
年下組だけど普段は1番大人な彼。
可愛いし、たまにはこれもありかもしれない。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年12月30日 12時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - 水羽さん» コメントありがとうございます!文才はないですよ…(汗 頑張ります、これからもよろしくお願いします! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - コメント失礼します!さかたん可愛すぎません?いや、他のメンバーも可愛いんですけど。とりあえずもう、好きです(真顔) 文才分けてほしいものです...更新楽しみに待ってますね! (2019年8月24日 22時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - .。なな。.さん» ありがとうございます!全然です…まだまだ構成が不自然だったり問題ありありですがそう言って頂けるのは嬉しいです。これからも頑張ります!!! (2019年4月10日 23時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
.。なな。.(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ましてもらってます!私はこんな感じの書けないので羨ましいです…笑更新頑張ってください!! (2019年4月8日 23時) (レス) id: 04e70c44c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2019年2月20日 0時