ようこそ、ご相談ですか？4

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本当に私のためにご飯を作りに来てくれただけの宮舘さんは皿洗いをして翌日の朝ごはんの準備までもして帰っていった。

お風呂にも入らせてもらって、そして佐久間さんと雑談しながらぼーっとテレビを眺めていた時に私の次に入った阿部さんが戻ってくる。


「佐久間お風呂ありがと」

「はいよー、じゃあ俺入ってくんね。冷蔵庫の飲み物とか適当に飲んでいいからー」


そう言われてじゃあ遠慮なくーと冷蔵庫を開けた阿部さん。あー、佐久間お茶飲めないからないのか、と呟いてミネラルウォータを取り出した。


「Aちゃんも飲む？水かジュースの2択だけど」

「じゃあ…お水で」


阿部さんが水を入れたコップを持って隣に座った。置いとくねって前のテーブルに私の分を置くとふぅ、と一息。シャンプーの香りがふわっとした。


「何回か来たことあるんだけどね、来るたびにアニメグッズ増えてるの。なんかここからだと凄い見られてる気分になるよね」

「あー、確かに」

「これ一部らしいよ」

「え」

「しまってあるのがもっとあるんだって。飾るスペース確保したら順次店頭に並ぶと思われます。笑」

「…ほんとお店みたいですね」


この数時間で佐久間さんがどれだけアニメ好きかを思い知った。そのアニメキャラ達に見守られながら阿部さんとお話をする。


「平気？何か聞こえたりしてない？」

「はい、大丈夫です」

「にしてもしんどかったでしょ…ほんと無事でよかった」


お風呂に入ってメイクを落とした後の私の顔はびっくりするくらいに顔色が悪かった。すっぴんを見せるのも恥ずかしいしこんなに顔色が悪いのをあまり見られたくないから持ってきたパーカーのフードをずっとかぶっているんだけれど。


「クマ凄いもん。気失ってただけでちゃんと寝れてないでしょ？」


まぁ見られちゃうわけで。


「…私も気づいたら気失ってて気づいたら朝か夜になっててって感じだったので…時間の感覚とかも分かってませんでしたしよく分かってないんです」

「今日電話した時に繋がったけど何も言わなかったのは…あれはどうしたの？」

「記憶が曖昧なんですけど、その時早く出てこいって声が聞こえた気がしたんです…何も持たずに鍵もかけずに出てしまったくらいにおかしくなってたのかなって…とにかく苦しくて早く解放されたくて…」


未だにぼんやりとしている記憶もあった。ただ、その時のあの感情ははっきりと覚えていたんだ。

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