32 隠し事はいつか必ずバレるもの ページ33
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謎の発言を落とした沖田君は、「んじゃ、明朝にまた来るんで」と言い残し闇夜の中を一人飄々と帰って行った。
「土方を闇に葬って〜、グッバイグッバイ〜」なんて物騒な歌が聞こえたのは多分幻聴。
というか幻聴であってくれ。
それより、あんな真っ暗な道を一人で歩ける彼はきっと只者ではない。
いや別に私も平気だけどね、一人じゃ暗い所無理とかそんな子供じゃあるまいし…
「おい」
『ふぉうッ!!!? って、旦那か…』
変に暗闇を意識していたせいで馬鹿みたいにオーバーリアクションしてしまった。
旦那はそんな私を見て一瞬固まると、探るような視線を向けて言う。
「……お前まさか、見た目に似合わず怖が」
『見た目に似合わず怖がりなんて失礼ですね全くッ!!!
寝言は寝て言えってんだコノヤロー!!!』
「今まで散々平気っつってたのにな」
くっ、バレてしまったか…!
私が昆虫の次に霊だとかそういった類いが本気で無理だという事。
神楽ちゃんに新八君、妙ちゃんと九ちゃんしか知らないはずの、意外な私の弱点である。
それを某悪魔……沖田君なんかにバラされたらたまったもんじゃない。
『旦那…絶対誰にも言わないでくださいね。
てか旦那だって怖がりなんだから、お互い争うのやめましょうよ』
「んな事で争うほど暇じゃねーっつの、そのへんのプライバシーは守ってやっから」
バレたのが俺でよかったな。
そう言って畳にどかっと腰を下ろした。
……まだ濡れたままの髪がやけに色っぽくて、思わず旦那を見たまま固まってしまう。
うそ、旦那ってこんなに色気あったっけ…?
なんかショック…!
心の底からフツフツといたたまれない気持ちが湧き上がってくる。
私だって同じ二十代なのに、どうしてこうも違うのだろうか。
「あれ、そういや沖田君は?」
『あー、そろそろ土方さんに勘づかれそうだからって帰りましたよ。
また明日の朝抜け出して来るらしいんで、店の話はその時にするみたいです』
「相変わらず懲りねぇ野郎だな」
土方くんの監視も甘すぎるんじゃねーの?と付け足しで厳しい評価。
いえ、あの人は十分しっかりしてますよ…。
あのチンピラ共をあそこまでまとめられるのはきっと土方さんしかいない。
土方無くして真選組あらず! みたいなね。
…部外者の私が言うのもなんだけど。
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スージー・ズー - すみません!間違えました!銀ちゃんサイコー!って書こうとしたんですけど…笑 (2017年8月10日 21時) (レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
スージー・ズー - んサイコー! (2017年8月10日 21時) (レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - めっちゃ面白いです!!!銀ちゃんかわいい(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年5月18日 21時) (レス) id: 667d20a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
気空(プロフ) - 漆黒のラーメンさん» ありがとうございます!! 頑張りますね( ´-` )*゚ (2017年4月1日 12時) (レス) id: f4d2ff8c45 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒のラーメン - クッソおもしろいです!!!!! 頑張ってください!(*´∀`) (2017年3月31日 19時) (レス) id: dd18b39158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:気空 | 作成日時:2017年3月20日 18時