【銀魂】今日も傘屋は騒がしい【坂田銀時】

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旦那には事前に依頼の事を伝えておいたのだが、
どうやら2人は知らされていなかったらしい。


ちゃんと話を通してくれとあれだけ念押ししたのにも関わらず見事裏切ってくれた。
後で説教でもしてやろうか...。


そんな荒い思考をかき消し、「お願いできるかな？」と笑いかけると。
新八君があの、と不安そうに話し出す。





「傘作りって...いわば職人技ですよね、
僕達足引っ張る気しかしないんですけど」





「...確かに、私達が居たら余計に時間かかりそうアル」





しゅん、と肩を落とした2人は
子供特有の素直さみたいなものが滲み出ていて
とても可愛いらしい。


そんな事ないよ、と頭を撫でて
理不尽ではあるが旦那を睨む。


何かフォローをいれろ。
そう目で訴えると、奇跡的に通じたのか旦那は席をたち、こちらへ。


...ていうか待って、2人共めちゃくちゃ髪質良いんだけど。
つやつやでもありふさふさでもある、これが新感覚ってやつなのか。






「...心配いらねぇよお前ら。
なんたってコイツは江戸一番の傘屋であると同時に、星を傘で征服する傘ハンター達を数多く排出してきた、いわば初代傘ハンターだ。
コイツの指示通り動けば絶対に間違うことはあるめぇ」






って、ちょっとォォォォォォォ！！！！

どんだけ適当なフォローいれてんだよ！！！
思いっきり嘘ぶっ込んでんだろうが！！！
つか星を征服って傘ハンター完全に悪者じゃねぇか！！！






『や、そんなんじゃないからね2人共、騙されないで...』





「凄いアル！！ 流石Aネ！！」





「僕達、誠心誠意頑張ってみせます！！」





『くっ...こんな素直な子達を騙すなんて、旦那最低！！！』





「なんでだよ！！ お前がフォローしろっつーから助け舟出してやったんだろうが！！」





『もうちょっと大人の対応を頼みますよ！！！』






どうも張り合う時ばかり口が達者な私達。

尖った事しか言えない、本当に不器用な大人だ。

どうか神楽ちゃんや新八君がこうならないことを願います。







「...お互い尖った事言ってるけど、なんだかんだ嬉しそうアルな、あの2人」





「...そうだね、喧嘩するほど仲が良いってやつなのかな」






大人げない言い合いに文句をつけることもなく、
そう語る2人の方が、私達より余程大人じみているんじゃないだろうか。

20→←18 不器用でも職人

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