【銀魂】今日も傘屋は騒がしい【坂田銀時】

6 ページ7

.






『...何言ってんですか全く、面倒くさがり屋も大概にしてくださいよ』





これだからダメ人間は...
なんて心の中で思ってしまうのも無理はないはず。



毎日こんなのと居る新八君や神楽ちゃんはつくづく大変な事だろう。
そういやこの間も給料貰ってないって言ってたっけか、いつもお疲れ様です本当に。






「...じゃあ俺に名案があるんだけど」





『名案って何、どんだけ傘返すの面倒くさいんですか旦那』





「いや、返すっつーより...
それまで保管しとくのが面倒くせぇんだよ、
何かあっても責任取れねぇから」





『そういう事ですか...なら一応その名案聞いてあげます、さっさと言ってください』






正直私が思うに、旦那の言う名案にろくなものは無い。
大抵無鉄砲な事ばかりで見てるこっちが冷や冷やしてしまうような、そんな事が多い気がするのだ。


それに巻き込まれるなんて考えるだけでも恐ろしい。
一体旦那はどれだけ私の寿命を縮めたいのだろうか。






「...おい、お前さっきからなんでそんな真っ青な顔してんの？」





『え、だって...旦那の事だからきっとまたろくでもないこと考えてるんだろうと思うと考えるだけで冷や汗が...』





「お前俺をなんだと思ってんだよ！！！」





少し言い方が悪かったか。
そう思いさっきの言葉を訂正すると、そういう事かと頷く旦那。


そういう事って、自分の考えが危ない自覚あったのか...。






『..で、その案早く教えてくださいよ』





「あー...そうだな」






すると何故か外に出た旦那。
私の貸した可愛いらしい傘は予想以上に旦那に似合っていなくて、思わず笑ってしまいそうになった。


開きっ放しの玄関から顔を覗かせ「こっちに来い」と言わんばかりに私を手招きしている。


そのとおり外に出てみれば、いきなり腕を引っ張られて。
驚いて旦那の顔を見上げると。







「...んじゃ帰るか」

7→←5

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す