壁に書かれた文字02 ページ5
「アーガス、君の猫は死んでおらんよ」
漸く身体を起こしたダンブルドアの見解だった。
ダンブルドアの言葉に、フィルチは戸惑いを隠せなかった。
「それじゃあ、どうしてこんなに……固まって、冷たくて...」
「石になっただけじゃ」
ダンブルドアが答えると、端の方でロックハートが私もそう思いましたと嬉しそうにしていて、セレナは少しイラついた。
「ただし、どうしてこうなったのかはわしにも答えられん...」
「アイツらに聞いてくれ！！」
フィルチはハリーとセレナを指差した。
「あの壁の文字を見たでしょう！こやつらは見たんだ、私の事務室で...知ってるんだ。私が...私が……
私が《スクイブ》だってことを！」
フィルチの顔が苦しげに歪む。
そんなフィルチに、セレナは漸く自分たちがあの時解放されたのか理解出来た。
ハリーの手にしていた手紙は《スクイブ》をコンプレックスに持つフィルチの《秘密の手紙》だったようだ。
ハリーが無実を叫びフィルチはそれに噛み付くと、それまで静観していたセブルスが口を開いた。
「校長、一言よろしいですかな？」
ポンと優しくセレナの肩に手を置いた。
セレナにはそれが希望の光のように感じていたが、ハリーは心配そうにセブルスの口元を見つめていた。
「ポッターもウィンクルムも、単に間が悪くてその場に居合わせただけかも知れませんな…。
とはいえ、一連の疑わしき状況が存在します。だいたいなぜ三階の廊下に居たのか…何故パーティに居なかったのか...」
セブルスの問いに、セレナはまるで授業中のように手を大きくあげた。
「私たち...ハーマイオニーもロンもですけど、ニックの《絶命日パーティ》に出席してました。そこには何百のゴーストと、ピーブスも居たので証言してくれると思います」
「それでは、その後パーティに来なかったのは何故かね？」
「それは…」
セレナとハリーはお互いに目を合わせると、セレナが代表して答えた。
「声が...声が聞こえたんです」
その言葉にセブルスはピクリと反応し、ダンブルドアは少し考えると薄いブルーの瞳を薄く細めた。
「以前にも聞こえたんです。あの、その...私たちのおかしな登校の件で罰則があった日に……一度だけ」
「僕も同じです。でもハーマイオニーにもロンにも聞こえてないって...。何で僕達だけ...」
二人の言葉に、フィルチは嘘だと噛み付いた。
狂言だ罰則だと騒ぐフィルチに、ダンブルドアは落ち着いた声で言った。
「アーガス、君の猫なら治りますぞ。最近スプラウト先生がマンドレイクを手に入れられてな。充分に成長したら、すぐにでもミセス・ノリスを蘇生させる薬を作らせましょうぞ」
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (2023年5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (2023年5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (2023年5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (2023年4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
