ポリジュース薬01 ページ23
彼の瞳には、私はどう映るのかしら...。
揺らぎ震えるその緑の瞳から目線を逸らして、漸く来たマクゴナガルに顔を向けた。
「先生、私を校長先生の所へ」
「ええ、勿論ですともウィンクルム...こちらへ」
一緒に居たため名前を呼ばれると思っていたドラコは反発しようとしたが、セレナの落ち着いた表情を見て何もかもを飲み込んだ。
ざわつきが残る中、石になった少年ーー後に《ジャスティン・フィンチ・フレッチリー》と教えられたーーは、フリットウィックと天文学科のシニストラという二人の先生によって医務室に運ばれた。
その光景を見送ると、マクゴナガルと共に校長室へと向かった。
噂が広まるのが早いのか、校長室まで行く先々で《継承者》やら《嘘つき》という声が聞こえてきた。
その度マクゴナガルがキッと生徒を睨みつけ黙らせたが、効果は無いようだった。
「《レモン・キャンディー》」
マクゴナガルが合言葉を言い、像が動き扉が開かれる。
二度目の訪問にセレナは慣れたもんで、螺旋階段を上るとグリフィンドールを型どったノック用の金具に手をかけた。
中に入ると、ひとつの鳥籠が目に入った。
金の止まり木に羽を半分毟られた七面鳥のようなよぼよぼの鳥がとまっていた。
「もしかしてこれって...」
セレナは目を輝かせてその鳥をじっと見つめると、鳥は急に炎に包まれ灰に変わってしまった。
「そろそろだと思っていたところじゃ。君なら何が起きたか分かるじゃろ？」
いつから見ていたのだろう、螺旋階段の上から顔を出したダンブルドアに、セレナは嬉しそうに微笑んだ。
「はい、校長先生。まさか《燃焼日》に立ち会えるとは...光栄です」
「ほっほっ、その姿を見て光栄と言うのはほんの一握りじゃろう」
おいでと呼ばれたその時、灰がゴソゴソと動いたかと思えば、ひょこっと雛が灰の中から顔を出した。
セレナは雛の誕生を見守ると、呼ばれた通り螺旋階段を上った。
「元は赤と金の見事に綺麗な羽を持つ不死鳥での、名をフォークスと言う。重い荷物も運べ、涙には傷を癒す力もある。何よりペットとして飼うには忠実なことこの上ない」
「ええ、私もいつかは飼ってみたいと思ってました」
お互い対面して椅子に座ると、先程までの和気藹々とした会話が一瞬で消えた。
鋭い目でセレナを見つめたからだ。
セレナはそれでも笑みを崩さないでいた。
「...セレナ、君はローズにそっくりじゃ」
「光栄です」
「思うても無いことを...」
セレナの口角がピクリと動いた。
ダンブルドアはその隙を見逃さないよう話を続けた。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
