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20壊れる2 ページ21

Aの足下の草や花、土さえもが黒く変色していたのだ。

気付くと木々も音を立てて揺れている。

貴「…ご、ごめんなさい…っ」

Aのさっきまでの覇気はなく、"何か"に怯えているようだった。

段々と広がる黒い影。

Aは小さく「まずい」と呟いた。それを鬼灯が聞き逃す筈もない。

鬼「これはあなたの影響ですか?」

貴「だめっ!!…お願い、近づかないで…」

じりじりと近づいて来た鬼灯にAは必死に懇願した。鬼灯の足が止まる。

鬼灯も愛莉も、この状況を理解できる筈もなく、ただ立ち尽くすことしか出来ない。

白「何してるの!?」

そこに白澤と桃太郎が帰ってきた。白澤はすぐにAの様子がおかしいことに気づく。

白「お前Aちゃんに何したんだよ!」

白澤が鬼灯に掴みかかる。桃太郎はAの側に駆け寄ろうとするが、Aに「だめ…」と制され、それ以上近づかなかった。

鬼「離せ白豚。私は何もやっていません」

白「…Aちゃん、ほんと?」

貴「…はい、何もされていません…」

Aが力なく答えると、白澤は鬼灯から離れた。

白「…じゃあこれは何?」

木々が唸り、草花が枯れている。それはまるで闇が近づいたような光景だった。

貴「…後で全てお話しするので、今は1人にさせてくれませんか」

酷く疲れた様子でAはその場に項垂れた。その尋常じゃない様子に、鬼灯も白澤も何も声を掛けず、その場を離れた。

四人の姿がAの視界から消えるのと同時に、Aは意識を手放した。


___________

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(プロフ) - ハル@雪割桜さん» コメントありがとうございます!私も泣くと思います(笑)でも、罵られるのもいいかも(( (2014年12月21日 22時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@雪割桜(プロフ) - 白澤様も鬼灯様もおやさしい!!自分こんな優しくされたら泣くわ← (2014年12月20日 11時) (レス) id: 9e20382275 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ハル@二次元から戻れなくなった奴さん» 愛莉ちゃん、諦めてくれるでしょうか(・・;)コメントありがとうございました! (2014年12月18日 2時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@二次元から戻れなくなった奴(プロフ) - 愛莉てめェェェェェェェェェェさっさと諦めろォォォォォォォォォォ鬼灯様は夢主様が好きなんだぞォォォォォォォォォォ(怒) (2014年12月17日 19時) (レス) id: 9e20382275 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雷風神 凪響 ーraihuuzin naotoーさん» ありがとうございます!その言葉に涙が出そうです…っ!すごく励みになります(^o^)更新急ぎます! (2014年12月16日 7時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年9月15日 18時

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