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13頼れる人 ページ14

貴(これから…どうしよう)

Aは途方に暮れていた。地獄にはもう居られないが、行くあてなどあるはずもない。まさかこんなことになるなんて思っていなかったのだから。

貴「……………あ」

Aが向かう方向に白澤がいた。花街へでも行っていたのだろう。

白「…あ」

白澤がAに気付く。Aはなんとなく罪悪感を感じ、下を向いた。影が、近づく。

白「…Aちゃん、こっち向いて」

Aは俯いたまま口を開く。

貴「…もう、知ってますよね」

白「うん。お香ちゃんに聞いた」

Aの胸が重みを増す。もう、白澤にも嫌われてしまうのだと、改めて考えるとAは一層息苦しくなった。

白「…大変だったね」

貴「…え?」

Aは耳を疑った。顔を上げると白澤が心配そうに大丈夫?とAの肩を叩いた。

貴「…ど、して…。私は…愛莉ちゃんを刺して…」

白「それ、嘘でしょ」

Aは目を見開く。まるで電撃が身体を貫いたようにAの身体は固まってしまった。

白「全部お香ちゃんから聞いた。…愛莉ちゃんと、友達になりたかったんでしょ?それなのに怪我させるなんて矛盾し過ぎだよ」

貴「…じゃあ、お香さんは…」

白「…Aちゃんはやってない、そんなことする子じゃない、って必死に皆に言ってたよ。…信じてる子はほとんどいなかったけどね」

Aの頬を、温かいものが伝う。ずっと我慢していたもの。自分を庇ってくれている人が居ると分かっただけで、本当はやっていないのに、という想いが溢れた。

貴「…ひっ、く」

小さく嗚咽が漏れる。

貴「…わ、たし…やってない」

白「うん」

貴「愛莉ちゃんと…ひっく…仲良くしたかった…っ」

白「…そうだね」

Aの想いが次々と出てくる。もう、止まらなかった。

白澤が、Aをそっと抱きしめる。

貴「皆ともっと仕事がしたかった…っ。もっと話とか、したかった…のにっ」

次第に声をあげて泣き出すA。白澤の服はグッショリとぬれていた。

白「…よく、頑張ったね。もう大丈夫だから」

それを優しく、そして力強く抱きしめた。

貴(…ここが、私の居場所なんだろうか)

ふとAは考えた。

貴(そうだったら嬉しいなぁ…)

そんなAの考えを読んだように白澤はにっこり笑った。

白「行く所、ないんでしょ?良かったらうちにおいで」

貴「…え」

白「君なら大歓迎!…嫌だったらいいんだけど」

嫌な訳ない、とAは首をブンブン横に振った。

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(プロフ) - ハル@雪割桜さん» コメントありがとうございます!私も泣くと思います(笑)でも、罵られるのもいいかも(( (2014年12月21日 22時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@雪割桜(プロフ) - 白澤様も鬼灯様もおやさしい!!自分こんな優しくされたら泣くわ← (2014年12月20日 11時) (レス) id: 9e20382275 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ハル@二次元から戻れなくなった奴さん» 愛莉ちゃん、諦めてくれるでしょうか(・・;)コメントありがとうございました! (2014年12月18日 2時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@二次元から戻れなくなった奴(プロフ) - 愛莉てめェェェェェェェェェェさっさと諦めろォォォォォォォォォォ鬼灯様は夢主様が好きなんだぞォォォォォォォォォォ(怒) (2014年12月17日 19時) (レス) id: 9e20382275 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雷風神 凪響 ーraihuuzin naotoーさん» ありがとうございます!その言葉に涙が出そうです…っ!すごく励みになります(^o^)更新急ぎます! (2014年12月16日 7時) (レス) id: 44f16ce612 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年9月15日 18時

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