ご褒美(少年期) ページ10
智side
あの時の研修医の人だ
翔「俺の事知ってるの？」
救「赤ちゃんの時をね」
翔「んん？」
分かってない様子の翔と、分かりきった様子の雅紀
雅「そっか、あの時の兄ちゃんか」
救「ほら、翔君が風邪ひいちゃう前に帰りな？」
「はい。ありがとうございました」
翔「服…ありがとうございます」
俺達は朝日さんが用意してくれたタクシーに乗って帰った
帰ってすぐ翔を風呂に入れ、晩飯の準備に取り掛かった
翔「さっぱり〜」
「温まったか？」
翔「うん！」
「じゃ、飯にするぞ」
潤「机片してるよ」
和「全部出してるよ」
雅「準備OKだよ」
わぁ〜しっかりしてるわ
ご飯中の話題は朝日先生だった
翔「ねぇ、なんで先生俺を知ってたの？」
「あ〜…母さん達の事故あったろ？」
雅「覚えてないと思うけど」
翔「あの時が何？」
「母さん達を最後まで助け様としてくれてた人だよ」
翔「朝日先生が？」
「でも、空に旅立った」
雅「で、泣きながら抱っこして出てきたのがあの人」
翔「だから、俺を知ってたのか」
和「何も覚えてないけど」
潤「俺も」
「お前らずーっと泣きっぱだったからな」
和「それは覚えてんだけど」
潤「先生の顔全く覚えてないわ」
和「翔ちゃん抱っこしてたんだ」
そりゃ記憶ないだろ。
和は雅紀が、潤は俺が抱っこしてたんだから
食べ終わって、翔は、少し寝ると…
「思い出さなきゃいいけどなぁ」
雅「じゃ、ご褒美買ってあげようよ！」
和「コンビニ行ってデザート買ってくるよ！」
潤「好きな物知ってんの？」
「金渡すから、買ってこい」
財布を渡すとすっ飛んでいく3人
翔、大丈夫かなぁ
心配で部屋に行ってみると
翔「はぁっ…うぅ…」
魘されてた
「翔、翔っ！」
翔「うわっ！…あれ？智にぃ」
「大丈夫か？魘されてたぞ？」
翔「大丈夫大丈夫」
ｶﾘｶﾘｶﾘ…
扉をカリカリする音
翔「Rain？」
ワン！
翔「Sunも居るし」
「大丈夫か？」
翔「あ〜うん。でも、目が覚めちゃった」
「リビング行こうか」
翔「明日も学校だし、早く寝なきゃ！」
「明日も…か」
行く気なんだ
ガチャ ただいまー
翔「あれ？どこか行ってたの？」
和「翔ちゃん〜アイス食べなぁい？」
翔「アイス？」
潤「ケーキ食わねぇ？」
翔「ケーキ？」
雅「降りておいで？」
翔「あ、うん」
おぉ〜大量に買ったな…
人の金だと思えばすげぇ買うんだから
翔「美味しそ〜！」
和「食べよ！」
翔「でも、なんで？」
「ご褒美だよ」
翔「やった！」
子供はこうでなくっちゃ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シュガーsweet | 作成日時：2021年4月22日 0時
