【ツイステ】破天荒な人魚は自寮がお嫌い (ページ6)

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5話ページ6

「ねぇ……何アレ」

校舎の窓、
中庭を見下ろす形で立っていた
フロイド･リーチとジェイド･リーチは
冷たい目で下を見下ろす。

すぱん！
と頭を叩かれながらとてとてあるいているのは
幼い頃からよく知ったカジキの人魚。

周りにいるのは
サバナクロー寮の寮長とそのお付。

楽しそうに笑い合う3人に、
ギリ、と擦れる音が廊下に響いた。

「こうですか！！！」

うっすら開いた窓から、
聞きなれた少し低めの声が聞こえてくる。

「馬鹿か……
お前、それじゃスキップだろうが」

「スキップ！
なんですかそれは新しい技ですか！！」

「…………ほんとにどんな生活してたんスか……」

上に跳ぶんじゃねぇんだよ、
と呆れたような声。

「ええ！そうなんですか？！？」

「あんたそれ聞くの5回目っスよ……」

「ええ！！」

ガン！と大袈裟に少女が動けば、
その場は一気に笑いに包まれる。

「…慣れない彼女を
追いかけ回したのは失策でしたね」

「いっつもすました顔で逃げていくからさァ～
締めたくなるじゃーん」

まさかそんなにも簡単に
他人に助けを求めるなんて思ってもみなかった。

それも、よく知らないサバナクローの生徒などに。

加えて先輩と来たものだ。
あの子の
コミュニケーションの高さには驚かされる。

「このままでいいのですか？フロイド」

「そんなわけねーじゃん」

春の陽気に似合わない氷点下を、
数人の生徒が足早に通り抜けて行った。