続・地獄の沙汰も貴方しだい【鬼灯の冷徹】

カカオと豆まき(２) ページ32

開始の合図と同時に、裁判所は喧騒に包まれた


――とりあえず、亡者にでもぶつけよっと


亡者にカカオをぶつけているAに、遠巻きに送られる複数の視線


「今年もA様に投げたいけど、、」
「A様に投げたら、鬼灯様に怒られるかな？」
「俺は、むしろぶつけられたい！」
「せっかくのイベントだし、俺は当たって砕ける！！」


一人の獄卒が投げたのをきっかけに、Aに向かって次々とカカオが飛んできた


あ「やっぱり、今年もかぁ」


Aは腰に差していた木刀を引き抜くと、飛んで来たカカオを次々と叩き落としていく


茄・唐「カカオ対策！！」


ひとしきりカカオとの格闘が終わり一息着いた時、今までとは違うざわめきが広がった

イヤな予感と共に背後を振り返ると

物凄く良いフォームで振りかぶり、こちらにカカオを投げようとしている鬼灯の姿が目に入る


――えっ？！ちょっと！鬼灯さん何やってんの？！


そして鬼灯の手からカカオが解き放たれた


「あのスピードはヤバいだろ」
「150キロは出てるよな」


――叩き落とす？いや、それだと後が恐いなぁ、、


一瞬考えた後、Aは木刀をかまえ

フルスイングで、飛んできたカカオを打ち返す


「「神スイング！！」」


カカオはきれいな放物線を描き、遠くへ飛んでいった


あ「ちょっと、鬼灯さん！何するんですか！！」

鬼「何って、想い人にカカオをぶつけようとしただけですよ」

あ「へぇ、そっちがそのつもりなら、、」


Aはカカオを握りしめると

涼しげな顔でこっちを見ている鬼灯に向かって、思い切り投げた


「A様のスピードも早い！」
「二刀流！！」


かなりのスピードで飛んで来たカカオを鬼灯は、愛用の金棒で難なく打ち返す

しかも、打ち返したカカオは亡者に当てるというおまけ付きだ


あ「鬼灯さん、やりますね！」

鬼「では次、行きますよ！」

あ「次は私も亡者に当てます！」

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茄「あ〜、楽しかったぁ！」

唐「なんか、途中からバッティングショーみたいになってたな、、」

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