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後どのくらい勇気が持てたら私は胸を張って耕作を大切に出来るのだろうか
伝えたいことは沢山あるはずなのに、言葉にならない
<ICU>
広「A先生!両角さんの意識が!」
「瞳孔不同だ…藍沢先生に連絡、挿管準備」
藍「なにがあった?」
「意識無くして5分経過した。」
藍「脳出血か…SSSの癒着が今回の事故で剥がれたのかもしれない」
「えっ」
新「オペ室運ぼう。A先生もサポート入って」
「分かりました」
藍「A、トロラールベイン避けて支えてくれ」
「分かった。鑷子」
雪「はい」
新「ダメだ、脳が腫れてきた」
ピーーと言う悲しい警告音がオペ室に響いた
「悔しいですね…」
藍「必要以上に責任を感じるな。俺たちにも限界はある。」
新「その言葉理解すべきなのはお前だろ。患者の事で必要以上に責任を感じてるのは誰だ」
新海先生はハッと笑って私たちを後にした。
時計を見ると、優輔くんの移植の返事をするまで残り10分
藍「A…」
「あ、ごめん。急いでるから…」
耕作と話をしなきゃなと思ってはいる。
でも今は優輔くんが気になる
─────お前はいつも自分の事は後回しだな
よく言われる言葉だ。
それでも、誰かが悲しみを背負うのを見るよりはずっといい。
自分勝手だけど、そう思う。
「あ!橘先生。優輔くん決めてくれましたか?」
橘「まだだ。…人の命を貰ったという責任は重い。その上あいつがずっと後悔したまま生きていくと考えるとつらい。」
「なに言ってるんですか…橘先生らしくないです。」
橘「え?」
「橘先生が優輔くんを信じてあげなくてどうするんですか…橘先生は私が関西へ逃げても見捨てる事なくずっと信じてくださった。それがどれだけ嬉しかったか
優輔くんもいずれ理解してくれるはずです
橘先生のその気持ちを」
橘「…ありがとう。」
そして橘先生は 移植を受ける。俺がそう決めた と井上先生に連絡をしていた。
「藤川先生、藍沢先生どこ行った?」
藤「両角さんの…報告を」
「あ、分かった。」
藤「お前も、いい加減藍沢とちゃんと話しろよ」
「うん。今からいってくる。ありがとう」
藤「おう!」
ドアの前で待ってると、両角さんのチームメイトの方々が出ていき、その後白石先生と耕作も出てきた
白「A先生どうしたの?」
「耕作に話あって。…ちょっと抜けていい?」
白「大丈夫よ」
私の後ろを耕作が歩きヘリポートへ向かった。
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さざんか(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてここまで書いてくださってありがとうございました!!!とってもとっても素敵、感動して涙が出ました……この作品に出会えてよかった。どうか届いて欲しい、本当にありがとう。 (8月24日 2時) (レス) id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - クリームパンさん» コメントありがとうございます。泣きながらなんて本当に嬉しいです(/ _ ; )番外編もできたのでよければまた見に来てあげてください^^ (2017年10月23日 21時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - コメント失礼します。とても感動しました。もう泣きながら読んでました笑これからも応援しています! (2017年10月23日 16時) (レス) id: bd1ddc4c18 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 紗智さん» 度々のコメントありがとうございます。皆様のお陰でラストを迎えることが出来て感謝です^^泣いていただけるなんて…嬉しいかぎりです!!また番外編出来ましたら、いらしてください(^-^) (2017年10月22日 5時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
紗智(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。読みながら泣いてしまいました。また読みます☆ (2017年10月21日 23時) (レス) id: 34ac6a1676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kokuma | 作成日時:2017年10月6日 21時