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イライラしすぎて、せっかくいいチームになってきた救命の空気を私がぶち壊したのは分かってる
「私、なにしてるんだろう」
井「あ、A!ちょうどいいところにいた。優輔くんが、移植治療を受けられる。順位が1位になった」
14歳の子が脳死 両親が臓器提供を承諾した。
医者として、喜んでいいのかは正直分からない
ただ、顔も名前も知らないけれど、14歳の行きた証が誰かの元へ行き誰かの命を救う
綺麗事だけれど、 それは素晴らしい事だと 私は思う。
「本当ですか!?優輔くんに会いに行ってきます!!」
イラついていた心が少し和らいで、私の足は小児病棟へ向かった
優輔くん!と声をかけようとしたその時
優「ごめんね、心臓はいらない。…移植は受けない」
三「理由を教えて」
優「言えない」
橘「死ぬんだぞ?理由の言えないなんてあるか!」
優輔くんのその声と、三井先生は泣きそうになり、橘先生の悔しそうにしていて
足が止まる
三「A…」
背を向け出て行こうとすると、三井先生に見つかり、優輔くんの方へ向かう
「優輔くん…移植したら、ベッドから起きれるよ?お父さんとお母さんとお出かけ出来るんだよ?」
優「A先生ごめん、僕は移植を受けない」
後50分。それを流せば 生きるチャンスが無くなる
移植をしても、普通の子より過酷な人生が待ってる
でもそれは 命あっての事
「優輔くんは簡単に三井先生と橘先生との別れを決めるような子じゃないと思います。後50分…3人で話してください。救命は何かあれば私達でなんとかします。」
と言ってその場を後にした。
スタッフステーションへ戻ると同期皆集合していて少し気まずい
藤「おっ!A〜優輔くんドナー見つかったんだって?今日は患者は全員助かるしいい日だな〜」
呑気に喋る藤川先生をチラ見して座ると向かいに耕作が座った
緋「私もいい事あった!周産期医療センターの医局長にならないかって言われて」
白「医局長!?…私も嬉しい!おめでとう」
緋「や〜よかったーこの日の為にフェロー鍛えておいて」
白「うん!とにかくこっちは大丈夫。A先生もいるし!ね?」
と私に視線が向く そんな私たちを見て藤川先生も口を開く
藤「藍沢もいるしな〜あ!お前はトロントか」
藍「俺は行かない。救命に残る」
真っ直ぐ私を見てそう言った
なんで?と素直に聞けず、
ごめんと白石先生に素直に謝れない
そんな私は子どもみたいで
しんどくなる
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さざんか(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてここまで書いてくださってありがとうございました!!!とってもとっても素敵、感動して涙が出ました……この作品に出会えてよかった。どうか届いて欲しい、本当にありがとう。 (8月24日 2時) (レス) id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - クリームパンさん» コメントありがとうございます。泣きながらなんて本当に嬉しいです(/ _ ; )番外編もできたのでよければまた見に来てあげてください^^ (2017年10月23日 21時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - コメント失礼します。とても感動しました。もう泣きながら読んでました笑これからも応援しています! (2017年10月23日 16時) (レス) id: bd1ddc4c18 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 紗智さん» 度々のコメントありがとうございます。皆様のお陰でラストを迎えることが出来て感謝です^^泣いていただけるなんて…嬉しいかぎりです!!また番外編出来ましたら、いらしてください(^-^) (2017年10月22日 5時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
紗智(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。読みながら泣いてしまいました。また読みます☆ (2017年10月21日 23時) (レス) id: 34ac6a1676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kokuma | 作成日時:2017年10月6日 21時