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「
「使う前に狩られてしまうかもしれませんよ」
「安心せい。笛が鳴るまで大人しくするよう躾てある」
この準1級呪霊が楽巌寺が夢想する虎杖殺害のキーマン。加茂が御三家としての誇りと覚悟を持っていることは知っている。故に虎杖という不穏分子をどう思うかなんて予想はつくものだ。
「(加茂のことだ。映像が切れた時の接触で虎杖に匂いはつけてあるじゃろ。彼奴の血を混ぜておけば容易なこと)」
「(東堂と闘っているのであればタダでは済まん。その後のタイミングで準1級呪霊に襲われたら、まず死ぬ)」
「そうさの。三輪が心配じゃ、早う行ってやれ」
きっと、命の価値は平等ではない。
一方。狗巻、菜々子、美々子はそれぞれ襟のチャックに手をかけて、スマホを構えて、人形を握りしめて臨戦体勢を取っていた。足音が森に響いている。木の陰から顔を出したのは、楽巌寺の示唆した準1級呪霊。
「「「!!」」」
2級呪霊が上限のこの交流会で、まさかと驚愕した瞬間。ぐりんと目玉が上を向き頭が落ちて転がった。祓われた証明を告げるように音を立てて消滅していく。祓われた、誰に、その答えを三人は目撃している。
準1級呪霊が顔を出した木の後ろから、何時ぞや五条との戦闘で敗れた漏瑚を回収した特級呪霊、花御が姿を現した。
「■■■■■■■■」
「しゃけいくら、明太子」
「特級……!!」
「2級呪霊以上はいないんじゃなかったのかよ…!!」
こうなれば、闘うしか手は無い。あぁ冷や汗が頬を伝う感覚が気持ち悪い。
「さて、俺らも仕事を始めよう」
「ハンガーラックを作ろう…。五条悟は190あるんだろ?い〜いハンガーラックが作れる」
高専内、建てられた木造建築の屋根瓦の上。そこに真人と一人の呪詛師の姿があった。仕事を始めようと声をかける真人には応じず、ただ自分の夢を語るかのように嘯く彼はあの男のような抜け目なさは感じられない。ただ、術師はイカレていなければならないという。ならばこの呪詛師のイカレ具合は常人からしては十分だと言えるだろう。
歓喜ある東京校。思惑ある京都校。悪意ある乱入者。交流会はここからだったという訳か。
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ボーダーライン(プロフ) - 久々の更新で長らくお待たせいたしました!私生活が立て込んでましてね…でもこれからはバンバン更新していきたいと思います!!骨マニアと女王様のコンビ、良いですよねぇ。ここだけの話、続編の幕間は女王様を掘り下げようかな、と。コメント有り難うございました!!! (2022年5月24日 17時) (レス) id: 6d6b1b008a (このIDを非表示/違反報告)
猫さくらもち - あぁ〜〜〜!久しぶりの更新ありがとうございます!!毎日楽しく読ませてもらっています!これからも更新まってます!頑張ってください!ちなみに私は骨マニアと女王様のコンビが好きです!! (2022年5月24日 17時) (レス) id: f692ce80b7 (このIDを非表示/違反報告)
ボーダーライン(プロフ) - 全作!有り難うございます!!骨マニアはキャラ立ちしてるし動かせやすいんですよね。個人的に押してるのもあるんですけどフハハ。女王様も好きだけどキャラが未だに掴めない、正に女王様。これからの活躍も乞うご期待!!更新頑張ります!! (2022年3月2日 13時) (レス) id: 6d6b1b008a (このIDを非表示/違反報告)
はるみん - 全作読ませていただきました‼︎大好きです‼︎今作も骨マニア大活躍ですねw (2022年3月2日 0時) (レス) @page6 id: ab207372ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ボーダーライン | 作成日時:2022年3月1日 11時