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お店に入った時、何で気が付かなかったんだろう。顔なんて全然見てなかった。
それにお店の名前だって「おにぎり宮」だ。宮選手とおにぎり宮。そのまんま。
何が、宮に縁がある、だ。
店主と客、という関係性だからだろうか。幸いなことに、彼はわたしを見ても何も言ってこない。
それならば、わたしも何もなかったかのように振る舞うべきだ、と結論づけた。
何とか自分を落ち着けて、注文を続けようとした時だった。
お店のドアが大きく音を立てて乱雑に開けられた。それに振り返って、そこに立つ人物に、息が止まった。
「おいサム、言うてたカレー粉買うてきたったで！
なんやウマそうなプリンもあったから、ついでにお前の分も買うたわ。感謝せぇ！」
「助かったわ、試合後にありがとう。
まぁプリンは余計やけども」
「はぁー！？
サムの分もある言うたやろがい！」
「俺、プリンなんて頼んでへんし」
そこにいたのは、宮選手だった。
宮選手が、お店の中にいた宮選手と話をしている。同じ顔、同じ眉、同じ瞳が、目の前に、二つ。
ドカドカと大股でお店の中に入ってきた、二人目の宮選手はわたしの横で足を止めると、一人目の宮選手にスーパーの袋をカウンター越しに渡した。
その様子をそっと横目で伺うと、目が合った。
はっきりとした眉の下にある、大きな瞳。
それが、丸くなって、そのまま大きく見開かれた。
「あーーーー！！！！！」
『え』
「何やねん、ツム。でっかい声だして。
俺の店やねんで、うっさいわ」
「っサム！！！それどころやない！！
何でコイツがここにおんねん！」
大きな大きな声が隣から鼓膜を揺らした。
二人目の宮選手は、近距離でわたしを指差していた。
いきなり人を指差すなんて失礼だ、と思いながらも、わたしに向けられたその指先に目線がいった。
それは、爪先まで綺麗に手入れがされた、宮選手の手だった。
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さな(プロフ) - ラブリーハートのプリキュアさん» ラブリーハートのプリキュアさん、ありがとうございます！身に余るお言葉、、嬉しいです😂侑くんらしさを出せるよう頑張ります！ぜひよろしくお願いします！ (2023年3月6日 19時) (
レス) id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
ラブリーハートのプリキュア - 初めの文から好きです。なんかもうあの語彙力が神ってて!!表現の仕方が好きです。まさかこのシリーズに侑君が出るとは。頑張って下さい! (2023年3月5日 9時) (レス) @page1 id: 0b96e038f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな | 作成日時：2023年3月5日 0時
