少し乱暴な恋人がいると……? ページ6
私は柚葉。
彼氏の修平は少し乱暴な性格で、周りからはあまり仲の良いカップルだとは思われていない。
「柚葉もなんであんなのと付き合ってるの?」
香澄に言われて私は考えて、
「そりゃまあ、いい時はいい時あるし」
「あたしなら無理」と比呂美は言った。
「おい柚葉」
「なに、修平?」
「お前、最近冷たくない?」
またこのパターンだ。
修平が何かにつけて私に文句を言う。それに私は抵抗できないのだ。
「そ、そうかな……ごめんね、そんなつもりないんだよ」
「お前が気にしてくれなきゃ別れるぞ? その時お前が恥ずかしいってことくらい読めてるわ」
うーん、痛いところをついてくるなぁ……。
比呂美なんかは気が強いし、まず間違いなく修平と喧嘩するだろうな。香澄は……まぁ、私みたいになるんだろうか。
恋人というのを始めてもらった身としてはすぐに別れるのはやはり抵抗がある。
修平の言う通り、すぐ別れたら何て言われるか気になってしまう。
その結果として私は修平の言う通りにしかできていないのだ。
次の日、放課後。
比呂美は修平と話をしていた。
「ちょっと顔がいいからってあんたちょっと調子乗ってるでしょ、柚葉の性格がいいからって」
「はぁ? アイツはただの人形だって」
「オンナノコをそんな目で見てたわけ?」
喧嘩しそうな勢いだったが、修平の方から話を畳んだ。
「……っち、お前じゃ別れてるけど柚葉なら絶対別れてやらないんだからな!」
修平が去った後を比呂美は見続けた。
「……柚葉」
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