【二十六】 ページ27
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明治という時代が始まる少し前まで
この国には、異国との交わりの一切を遮断した時期があった。
その時期のことを
その前の時代の名は戦国。戦国の覇者と名高い
天下統一を成したと言われる
さらには恵土に幕府を開いた初代将軍・
この国には、神を崇める宗教が伝来し。3人の武将は、その宗教の布教を程度の差こそあれ、概ね認めていたという。
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その流れが大きく変わったのが、三代将軍・三河家光の頃である。
彼はそれまで受け入れていた外国船の渡航を禁じ、ある儀式を行ったとされる。
“鎖国”と呼ばれるその儀式において、家光はこの国に結界を張ったのだ。
この時代。神を崇める宗教の影に隠れて、もう一つの信仰が広まりつつあったがためである。
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その信仰は、悪魔信仰
家光はこれを国から締め出し、既に国内にいた信者を撲滅するため、様々な政策を敢行したのであった。
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国を覆う暗い雲を憂慮した将軍が、食い止めようとしたその信仰は
しかしそれから彼の死後、数百年の時を経て
開国と同時にこの国に再上陸を果たすこととなる―――。
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「櫻井様」
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私を殴り付けた男―――櫻井に、声を掛ける人物がいた。
櫻井と違ってその姿はこの暗闇の中、まったく見ることができない。それが普通だ。
櫻井の姿が浮かび上がって見えるのは、それはつまり彼が人ではない存在だからなのだ。
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「なんだ」
「例の男に動きが。警察と一緒にその娘を捜しているようです」
「計算通りだ、引き続き様子を探れ」
「かしこまりました」
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人が動く気配がする。おそらく、櫻井と話していた人物が退出する音。
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「例の男って……」
「気になるか？」
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私の呟きに、櫻井は相変わらずの無表情で答えた。
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「松本潤。君の信仰の対象である悪魔のことさ」
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なるちゃん(プロフ) - うーむ、未だかつて読んだことのない味わい、、、さすがの一言 (2017年7月26日 22時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
玉梓(プロフ) - chu-chu***さん» 青い鳥サイトのせいかあまり久しぶりな感じもしないですね（笑）とはいえこちらではお久しぶりです。なかなか鋭いコメントです。椿、気になりますよね。大和田も何をしてくれてるんだという気がしないでもないですが。住人が3人になった紅玉館の行方に御注目ください。 (2015年8月11日 9時) (レス) id: 39f84c63ac (このIDを非表示/違反報告)
chu-chu***(プロフ) - お久しぶりです玉梓さん｡そして第1章お疲れ様です｡序盤はミツコとJのやり取りにニヤニヤクスクスしましたが椿登場があってはそうもいかなくなりそうですね…｡椿が今後どんな働きをするのか楽しみです!無理せず頑張ってください＊ (2015年8月11日 9時) (レス) id: 5adc94e614 (このIDを非表示/違反報告)
玉梓(プロフ) - ムーナカさん» 温かいコメントありがとうございます。そうですね、立ち位置的には今回のお話は序章といってもよいお話だったかと思います。引き続き面白いと言っていただけるような作品になるよう、頑張りますね。よろしくお願いします。 (2015年8月11日 9時) (レス) id: 39f84c63ac (このIDを非表示/違反報告)
玉梓(プロフ) - 愁(ｼｭｳ)さん» お久しぶりです。コメントありがとうございます、嬉しかったので返信もしちゃいます（笑）特殊な設定の多いお話なので作者だけが先走りして「玉梓オンリーワールド」になってしまわないよう気を付けながら、引き続き頑張ります。よろしくお願いします(^^) (2015年8月11日 9時) (レス) id: 39f84c63ac (このIDを非表示/違反報告)
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