711. 同性に嫌われるタイプ？ ページ11
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え、なんで？
……私、今…ビンタをくらったよね？
修「大丈夫か？！」
「………」
なんか
つい最近も誰かにビンタされたような……
ああ…、そうだ思い出した。
マキさんにだ。
叩かれたほっぺがジンジンして痛い……
……私って、同性に嫌われるタイプなの？
そうだとしたら……最悪。
修「ちょっ、A？」
だけど、前にも同じことを経験したような…
修「本当に、マジでゴメン」
だけどもう、ヤダ……
同性に嫌われるオンナなんて、最悪だよ……
こんな時は、さっさと帰ろう……
イヤな出来事から逃げるみたいに
スタスタと歩く私。
帰ったら、熱いお風呂に入って
翔ちゃんが帰って来るの待ってよう。
帰って来たら
翔ちゃんにピタンってくっ付いて……
修「ちょっ、A、待てって」
修くんに、腕を捕まえられて顔を上げると
すごく、すごく、心配顔の修くんと
目が合った。
修「こんなことになって…って言うか
Aを巻き込んでゴメン」
「いいよ、そんなこと…」
修「ずっと、俺にはその気がないことを
さりげなく言ってたんだけど
向こうはわかってくれなくて…」
ああ…、そうだ……
思い出したかも。
「ああいうコには、さりげなく言っても
通用しないよ…」
修「だよなぁ…俺も学習しなきゃな」
あれは高校生の時。
頭も良くて、スポーツ万能の修くんは
女の子にモテていた。
中学の頃はオンナのコも
修くんに憧れだけみたいな感じだったけど…
高校に入学してからは女の子も積極的で…
なぜか、いつも私は修くんの彼女役を
演じさせられてた。
そのせいで…
先輩のオンナのコに
目をつけられたりもしたし…
待ち伏せされてイヤミを言われたり…
「もう、私を修くんの彼女役に使うのやめてよ…」
修「うん、わかった、本当ゴメン」
「ね、聞いていい？」
修「ん？」
「私、前のサキさんにも、ビンタされたけど
同性に嫌われるタイプなのかなぁ…」
修「いや、それはないって(笑)」
「だけど…ちょっと私としては
ショック受けてるんだけど…」
笑う修くんにそう言うと。
修「そうか、ヨシヨシ
俺だけは、Aをずっと好きでいてやるよ(笑)」
「いや、それは困るし、ヤダ(笑)」
修「遠慮するなって(笑)」
また、修くんは笑いながら
私の叩かれた頬を撫でた。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年8月27日 23時
