先生、後輩が生意気です。【黒バス】

29　誰か通訳雇ってください ページ30

一 体 何 の 罰 ゲ ー ム だ よ ？





　「一晩泊めてくれ」



　『頭湧いてんじゃねーの？』





火神ん家で解散となりそれぞれが帰宅を始め、あたしも実家に帰ろうとするも何故かクソ生意気な後輩に腕を掴まれる次第。
生憎、火神ん家からだと愛結の家はうちとは逆方向で愛結はすでに帰宅していた。

口を開けば、泊めてくれ、と言う。

一体なんの罰ゲームだ。





　「この俺に野宿しろと言うのか」



　『いやいやいや東京にある馬鹿でかいお屋敷に帰れよ坊ちゃん……』





なんで赤司家のボンボンをうちみたいな貧相な家に泊めないといけないの？
実家帰ってふかふかの高級ベッドで永眠してろよ。





　「……生憎、父さんと今喧嘩中でね…」



　『知ったこっちゃねーな！！』





何でお前ら親子の喧嘩にあたしが巻き込まれなきゃならないんですか。

しかし1月下旬、寒波が日本を覆っている今さすがに野宿は可哀想だな。
だからといって家に泊める気は毛頭ない。

仕方ない、とあたしは同じ方角へ帰る黄瀬を呼び止めることにした。






　『おい黄瀬ー！今夜、赤司泊めてやってくんなーい？』



　「………！A、お前！責任転嫁する気か！！！」



　『責任転嫁もなにもテメーが親と喧嘩して帰る家がないのに関してあたしに責任なんて微塵もねーだろうが！！！』



　「あるな！！何故ならお前の話から喧嘩に至ったからだ！！！」



　『知るか！！人を勝手に話題にしてんじゃねーよ金取るぞ！！！』






もうその辺で餓死か凍死していただけたら幸いです。

そんな小競り合いを繰り広げているうちに、黄瀬は何を浮かれているのかスキップをしながらやってきた。こいつの頭が浮かれてるなんていつものことか。





　「赤司っち泊まるとこないんスか〜？いいっスよ、うち泊まっても！！」


　「呼んでない帰れハウス」


　「Aっちに呼ばれたもん！！！！」


　『ちょっ待て待て待て！こら！帰るな黄瀬！！』





赤司の辛辣な態度にまたしても黄瀬は泣きながら帰って行った。
帰るならこのチビもお持ち帰りしていけ！！！

あたしの頼みの綱が……。



火神ん家戻って泊めてもらおう、安いホテル探してやる、
などと片っ端から提案するも返ってくる答えは嫌だ、ムリ。
こんの我が儘金持ち野郎がッ！！！



終いには俺をホテルに泊めさせたいのなら一流ホテル以外は不可、宿泊費はお前が負担しろと言い出した。



あたしの人権帰ってこい。

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