28 たまには先輩風吹かさせて… ページ29
パーティーもお開きとなり、みんなが片付けを始めた頃。
あたしはベランダでさつきとパピコを半分こにして食べていた。
大して興味はないのに、さつきは今日のストバスのことをベラベラと語る。
と言っても30秒に一回はテツくんかっこいいというフレーズが出てくるので左から右へ流そう。
「でね！大ちゃんが私のシュートの邪魔ばっかりしてくるからテツくんがね」
『はいはいそうだねﾖｶｯﾀﾈｰ』
適当に返事をしているにも関わらず本当によく喋ってらっしゃる……。
いつになったら終わるんだこの話題……。
「今日、嬉しかったの」
あたしが残りのパピコをちゅうっと吸いあげると、さつきは今までと打って変わって震えた声で話し始めた。
びっくりしてさつきを見るとその目には涙を浮かべている。
適当に返事したのがバレて泣かせてしまったと狼狽えていると、さつきは涙を拭って微笑んだ。
「別にAちゃんのせいで泣いてるんじゃないよ」
『あ、よかった、違うんかい！』
「ていうかやっぱり適当に返事してたんだ！Aちゃんのクズ！」
『先輩に向かってクズとはなんだ！？歯ぁ食いしばれ！！！』
さつきは頭を両手で庇ってべーっと舌を出してきた。
このくだらないくだりも中学校以来だと思うと可笑しくなって二人で笑った。
「Aちゃん、ありがとう」
『え？何が？？？』
「また皆が一緒にバスケできるようになったの、Aちゃんのおかげだよ」
『え？いやあたし別に何もしてないけど…』
むしろキセキと関わりたくなくてオーストラリアに逃避してたくらいです……。
それでもさつきは首を横にふるふると振った。
「中学の時からAちゃんが支えてくれてなかったら、私諦めてた。Aちゃん、みどりんの次くらいにはツンデレだけど、私の悩みを蔑ろにしないでいつも相談乗ってくれたよね？本当にありがとう！」
………緑間の次にランクインしているのは解せない。
「私、諦めないでほんとによかった！」
さつきの笑顔を見て思った。
彼らが元通りになることを誰よりも願っていたのは、紛れもなくこの子だ。
お前が努力してきたこと、辛いのをずっと我慢してきたこと。
きっとあいつらだって、さつきの思いちゃんと分かってる。
だから、心から言えるよ。
『よかったね、さつき』
「うん！Aちゃん大好き！！」
・
29 誰か通訳雇ってください→←27 エンペラー(笑)アイ(笑)
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Myuna(プロフ) - 毎日続き楽しみにしてます！応援してます 頑張って下さい！(。・ω・。)ゞ (2017年8月6日 20時) (
レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
もちごめ(プロフ) - オオムラサキさん» ありがとうございます！！ぼちぼちですが更新頑張らせていただきます〜！！ (2017年5月12日 0時) (レス) id: 9e06a18cdb (このIDを非表示/違反報告)
もちごめ(プロフ) - yumさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません…！！長期戦になりますがこれからもこんな2人をよろしくお願いします（笑） (2017年5月12日 0時) (レス) id: 9e06a18cdb (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - トップ画もお話の内容も好きです！！更新めっちゃ楽しみにしています。 (2017年5月9日 16時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)
yum(プロフ) - 赤司もかっこよく決まって、主人公ちゃんもちょっといい感じだったのに、最後の五円チョコ(笑)最高ですね(笑) (2017年4月15日 5時) (レス) id: 16305ab699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちごめ | 作成日時：2016年1月11日 3時
