第100話 ページ6
はっと目を開けると薄暗い天井が見えた。イスに座っていたはずなのにいつのまにベッドに移動したんだろう。
寝転んだまま横を見ると、隣のベッドで高明さんが静かに寝ている。そうか、高明さんを待っている間に寝ちゃって、帰ってきた高明さんがベッドまで運んでくれたんだ。
ベッドから出て窓の外をのぞくと、東の空がほんのり明るくなっていた。けっこう長い間爆睡していたのか。
着替えを持って浴室に入った。昨日、お風呂に入ってから寝たいって思ってたのに結局化粧も落とさないまま寝てしまった。
なぜ着替えを持っているのかというと、真純ちゃんの世話があるからまだ長野に帰れないと思って、昨日お兄ちゃんと浅草周辺をうろうろしてる時に買った。
高明さんはどうしているかというと、捜査が長引いて家に帰れない時のためにいつも着替えを車に乗せているらしい。その場で買えばいい主義の私とは正反対…
シャワーを済ませてバスタオルを体に巻きつけ、濡れた髪をタオルで拭きながら浴室を出た。
一人暮らしの頃はよくこういう格好で家をうろついていたけど、同棲してからは一度もしていない。だらしないと思われたくないし恥ずかしいし…
もう一度窓の外を見てみると、さっきよりも太陽が昇っていてすっかり明るくなっていた。
諸「…起きていたんですか?」
振り向くとちょうど今起きた高明さんと目が合った。寝起きの声ってすごくいいよね。大好き。
って、私今バスタオル一枚じゃん!高明さんも眠そうだったのにびっくりして目を見張ってる。
『…あ…お、おはようございます…』
諸「…あ、風邪引きますよ…」
『……そうですね…失礼しました…』
高明さんがいるベッドの前を足早に通りすぎて浴室に逃げ込んだ。
なんであんなにタイミングよく(悪く?)起きるんだろう。薄暗かったからはっきり見られていないとは思うけど、やっぱり恥ずかしい…
髪を乾かしてちゃんと服を着てから部屋に戻った。高明さんも着替え終わっていて、さっきの出来事はなかったかのように接してくれた。さすが兄弟、こういう時の対応がヒロと同じだ。
『私、真純ちゃんの部屋に行って荷物まとめてきますね。』
諸「わかりました。朝食はどうしますか?」
『そうですねぇ…あっ、米花町5丁目においしい喫茶店があるんですよ。ここからそんなに遠くないし、そこでいいですか?』
今日ポアロに安室さんがいるかはわからないけど、もしいたら高明さんを紹介しよう。
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おひたし(プロフ) - ちー子さん» コメントありがとうございます。説明が不足して申し訳ありません。パスワードは半角小文字で英単語6文字を入力していただければ開くと思うのですが、どうしても開かない場合はまたご連絡ください。 (2019年12月15日 7時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ちー子 - いつも楽しみに見てます。番外編のこと何ですがパスワードを入れても開かないですが、パスワードは入力の上のパスワードでいいんですよね。 (2019年12月15日 0時) (レス) id: e1506e4f67 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - かずささん» コメントありがとうございます!私も諸伏警部が大好きで、諸伏警部の作品が少ないのでこの話を書き始めたんです。楽しんでいただけて私としても嬉しいです!これからもよろしくお願いします!最近忙しいので、更新はもうしばらくお待ちください… (2019年11月28日 10時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 諸伏警部大好きです!あまり諸伏警部落ちの作品がないのでこの作品を読めてとても嬉しいです!!更新されるのが楽しみです!応援しています!頑張ってください!!! (2019年11月27日 0時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - おひたしさん» はい!これからも五月雨でよろしくお願いします! (2019年11月6日 19時) (レス) id: d7c3512a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年11月4日 14時