第99話 ページ5
私の場合、キスをすればするほど歯止めが効かなくなってしまうので、辛いけど今日はこのくらいで止めておいた。
車内で熱いキスを交わした後、真純ちゃんから勧められて高明さんが予約してくれていたごくごく普通のホテルに向かった。
そのごくごく普通のホテルは真純ちゃんが暮らしているホテルで、入院中に必要なものを持ってきてほしいと鍵まで預かっているらしい。
ここで私は真純ちゃんの真の目的に気付いた。真純ちゃんは私にママの様子を見てきてほしいんだ。
そしてあわよくば、ママにも高明さんを紹介しろってことだろう。
チェックインをして部屋に入った。ママは今ごろ寝てるだろうし、ママの部屋に行くのは明日にしよう。
今すぐバタンキューしたいところだけど、さすがにこのまま寝るわけにはいかない。ちゃんとお風呂に入ってから寝たい。
コンタクトを外してから部屋にあるイスに座ると、昨日からの疲れがどっと溢れ出てきた。
『高明さん…先にお風呂入ってください。なんか疲れて動けないです…』
諸「Aさんは昨夜は徹夜だったそうなので、疲れているのも無理ないですね。」
高明さんはまた私の頭をなでなでして、荷物を持って浴室に入っていった。撫でられるのほんとに好き。
目を閉じると静寂の中からかすかにシャワーの音だけが聞こえる。お互いの家に泊まることはあったけど、高明さんと二人でどこかに泊まるのは初めて。
そういえば、ヒロと初めて二人で旅行した時もヒロが先にお風呂入ったなぁ。あれはヒロの卒業祝い旅行だったから、もう11年前のことになのか。
あの時、ヒロに正面から抱きしめられて初めてちゃんとしたキスをして、コトに及ぼうとして、宿の人が来て寸止めのところでやめて…
今思い返してみると、高校生のくせにいろいろやりすぎだよね。蘭ちゃんも園子ちゃんも彼氏いるけどここまでやってないよね。
ヒロが警察学校に行ってからは、休みの日に会う時は萩原さんたちがついてきていたからあんまりヒロとイチャイチャできてなかった。
6人で過ごすのも楽しかったけど、たまにはヒロと二人きりになりたいなぁとか思ったりもしてた。
でもその頃は、私を含む6人のうち4人が若くして殉職する運命にあったなんて全く知らなかった。
そして私も、まさかヒロのお兄さんと付き合って結婚までするなんて思ってなかったし、未来がどうなるかは誰もわからないんだね。
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おひたし(プロフ) - ちー子さん» コメントありがとうございます。説明が不足して申し訳ありません。パスワードは半角小文字で英単語6文字を入力していただければ開くと思うのですが、どうしても開かない場合はまたご連絡ください。 (2019年12月15日 7時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ちー子 - いつも楽しみに見てます。番外編のこと何ですがパスワードを入れても開かないですが、パスワードは入力の上のパスワードでいいんですよね。 (2019年12月15日 0時) (レス) id: e1506e4f67 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - かずささん» コメントありがとうございます!私も諸伏警部が大好きで、諸伏警部の作品が少ないのでこの話を書き始めたんです。楽しんでいただけて私としても嬉しいです!これからもよろしくお願いします!最近忙しいので、更新はもうしばらくお待ちください… (2019年11月28日 10時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 諸伏警部大好きです!あまり諸伏警部落ちの作品がないのでこの作品を読めてとても嬉しいです!!更新されるのが楽しみです!応援しています!頑張ってください!!! (2019年11月27日 0時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - おひたしさん» はい!これからも五月雨でよろしくお願いします! (2019年11月6日 19時) (レス) id: d7c3512a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年11月4日 14時