腹黒すまいる花京院 ページ33
花京院の、ぜーはーという荒い呼吸音が聞こえる。あと視線を感じる。誰か起きてくれって、そういう視線だ。だが起きない。ちょっと、流石に起きてやれない。多分、もう起きてるだろう承太郎とポルナレフも俺と同じ事を考えているだろうと踏んでいる。
重い。
パンドラの箱は開けちゃあいけねぇからパンドラの箱なんだと、マンドラゴラは引き抜いちゃあいけねぇからマンドラゴラなんだと、心底思った。危険な物は危険で当然で、触れて欲しくない物は触れられない様にする。当然だ。だからハニーは、頑なに隠していたらしい。こっちの好奇心と疑心を駆り立ててしまう程に、隠していたらしい。
これは予想以上の気不味さだ。真正面からこれを聴いた花京院は、どうやって明日からハニーと顔を合わせるのだろうか。
「「ひ、」」
「じょーおーたーろーおー？ ぽーるーなーれーふー。スタンドで二人で会話とは良い度胸ですね、良ければコチラに混ざりませんか。」
「あ、何だ二人も起きてたのか。起こして悪いな。」
やっぱり起きてたかあの二人。にしても馬鹿な事を。花京院のハイエロファントの周囲探知能力、触手の優秀さは常日頃から見てるだろうに。花京院、獲物を捉えて主人の元に持って来る猫みてぇな、嬉しそうな声出しちゃってからに。
「で、貴方が起きてない訳が無いんですよねほーるーほーおーすー。」
「ぎゃー！？ 服の中に！ ハイエロファントの触手を入れるな！」
「やっぱり起きてた。」
「今起こされたんだよぉ！」
「今起こされたんなら、服の中に感じた違和感をどうしてハイエロファントの触手って断定付けたのさダーリン。」
「その鋭さが憎いぜハニー！」
それも含めて惚れ込んだけど！ 味方に牙を剥けないでくれ！！
「ほらほら。今な、知っての通り俺のQ＆Aやってんの。知りたい事何でも教えよう。」
「今まで渋ってたのに、何で急に潔くなってんだよ……。」
「もうすぐ敵の本拠地ですし？ 信用されてないの悲しいですし？ 本気で連携取って貰えないとやばいなーって思った訳ですよおにーちゃん。」
「別にそんな事しなくても俺は、」
「でも、知りたいんだろ？ 知りたかったんだろ。」
「う……。」
「じゃ、続ける？ 各々、質問してくれていいぜー。」
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靜藍(プロフ) - 初めまして。この作品のシリーズを読んでみて、とても素晴らしく考えられたお話で感極まり、コメントさせていただきました！ストーリーは勿論、主人公の謎、登場人物の考えとかとても面白く好きです！より理解するため、また一から読み直したいと思います！！ (2020年11月24日 21時) (
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作者名：heavy loss | 作成日時：2018年1月21日 17時
