ゴッホだってダ・ヴィンチだって。【岸辺露伴】

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『それと泉くん。1つ頼みたい事があるんだが良いか?』



「? はい、なんですかぁ?」









多分1つじゃあないんだろうな…………

とは思いつつ、一応その 泉さんに向けての〈頼み〉を聞いてみる。









『あっちにいる〈白い髪の男〉に 話掛けて来てくれ。』



「えッ…………白い髪の男性なんていっぱいいて分から――」



『いいから。』









半(なか)ば強引に送り出された泉さん。

私なら「なにをするだァーッ」と叫んでいただろう。 泉さん強い。









『さて……と。』









改めて 私の方に顔を向ける露伴。

…………本当にもったいない。顔は整っているのに。









『――君、見えているだろ。』









その質問は、私に向けての事だった。









『正直、今すぐにでも〈ヘブンズ・ドアー〉を叩きこんでやりたいが…………さっき誓ったんでね。

君が普通の〈人〉じゃあないことが悔やまれるよ。



曲がりなりにも〈絵〉なら、どこまで馬鹿が描いた絵でも 意味や気持ちがこもっているからな。』









ヘブンズ・ドアー…………?

意味や気持ち…………?



……漫画家ってみんなこう(・・)なのか?

厨二病拗らせるにしては 度が過ぎるだろ…………









『…………キミ、ぼくの事 イタイ奴だと思ってるな?』









なんで分かるのコイツ怖い。









「Rohan Kishibe!?」









――突然、後ろの方から男の声が聞こえた。









「先生ぇ〜、〈白い髪の男性〉ってこの人で良いんですかぁ?」









泉さん、本当にグッジョブ。



…………待てよ、〈Rohan Kishibe〉…………?

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