なんかいい。 ページ33
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「キキ?」
「うん、どんぐりの木
実のある場所でもいーけどさ」
「キキキッ!!」
「お?」
カズナリにどんぐりのある場所を訊ねられたリスは
大きくひと鳴きすると、走り出しました
「あ、リスちゃん行っちゃうよ!!」
「早く追い掛けろ!どんぐりの在処まで案内してくれるみたいだ」
「おっけー!!」
雅紀はカズナリにリスを追い掛ける様に言われると
素早くカズナリを拾い上げ、また胸ポケットにカズナリを入れ
そしてリスの後を追って、全速力で駆け出しました
「リスちゃん待って〜♪」
リスを追い掛け全速力疾走しつつ、何故か楽しそうな雅紀
「…お前…なんか、いいな。(笑)」
どうやら、カズナリはそんな雅紀がお気に召した様です
クスクスと笑いながら、人間も捨てたもんじゃない
なんて、そんな事を思うのでした
そうこうしている内に、どうやらリスは木の実のある場所までたどり着いたらしく
大きな木の根元で止まると振り向いて、カズナリに向かって鳴き声を上げました
「キキー、キキキキッ!!」
「ここにあんのか?」
再び雅紀のポケットから這い出し、地面に降り立つカズナリ
それから、リスの足元を覗き込みました
「あった木の実だ!」
リスの足元に、目当ての木の実を見付けたカズナリ
早速その木の実を拾い上げますが…
「……………」
喜びに明るくなったカズナリの顔が、みるみる雲って行きます
「わらしちゃん…どしたの?」
そんなカズナリの顔を、しゃがんで覗き込む雅紀
カズナリは、可愛い小さなお目めに涙を浮かべながら、雅紀を見上げました
「………これじゃ、ダメかも……森の木の実とは、全然違うよ……///」
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山花(プロフ) - 見てきたよ〜読んできたよ〜初コメだったよ〜 面白かったよ!! (2016年9月23日 0時) (レス) id: 2175026763 (このIDを非表示/違反報告)
s猫s(プロフ) - 蓮花さん» お待たせして申し訳ないです。さっき鍵を開けましたので、もうご覧頂けます。 (2016年9月23日 0時) (レス) id: 0bbe67d7c1 (このIDを非表示/違反報告)
s猫s(プロフ) - 山花さん» ちょっと遅くなったけど今鍵あけましたー (2016年9月23日 0時) (レス) id: 0bbe67d7c1 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - 12時過ぎたけど見れない…(T^T)朝を楽しみにしてます〜 (2016年9月23日 0時) (レス) id: eec844ebe1 (このIDを非表示/違反報告)
山花(プロフ) - 楽しみ!! (2016年9月23日 0時) (レス) id: 2175026763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:s猫s | 作成日時:2016年8月21日 16時