モリノコビト。＊2＊

なるんです。 ページ12

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「どうしたの？サトシくん…森が恋しくなっちゃったのかい？」




今にも泣き出しそうに、瞳をうるうるとさせているサトシを心配して翔が問うと


サトシは、胸の前で組んでいた手を下ろし、お腹をスリスリと擦りました




「………おなか………」


「お腹？

もしかしてお腹痛いの？さっき石鹸だの何だのって色々食べてたから…

…に、人間用の胃薬って効くかな？(汗)」




俯いたまま、お腹を擦っているサトシを見て、お腹が痛くなったのだろうと思った翔は

とりあえず胃薬を探そうと、サトシをひとまずテーブルの上に乗せて立ち上がりました


でも

慌てて薬を取りに行こうとした翔に、カズナリが言いました




「人間の薬なんて俺らには効かないよ

逆に、毒になるくらいでさ」


「Σど、毒っ！？」




人間の薬が小人には毒だなんて聞いた翔は、びっくりして立ち止まるとカズナリの方を振り向いて見ました


けれどカズナリは妙に落ち着いた様子で、未だ俯いているサトシの肩を抱き寄せると

その顔を覗き込み、そしてニヤリと笑ったのでした




「…サトシ、あなたお腹が痛いんじゃなくて、お腹が空いたんでしょう？」


「いやいや、そんな事で泣きそうになんて…」




カズナリが、サトシの元気が無くなった原因を空腹の為だと言うのを聞いて

翔は、まさかそんな事は無いだろうと思いました


でも




「…うん、僕…おなかすいちゃったの…くすん///」




サトシが悲しくなってしまった原因は、カズナリの言う通りに、空腹の所為だったのです




「Σなるんかいっ！！」


「なるんですこの子は。」




カズナリは、お腹がすいたとグズるサトシの肩を抱いたままで

驚いてあんぐりと口を開ける翔に向かって、どや顔を見せると言いました




「だからさ、石鹸とか消しゴムとかでなく、ちゃんとした食いもんよこせや

今すぐに。」




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パンの買い置きは無かった模様です→←ヒーリング効果抜群

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