どうせなら、雪になって消えたい【鬼滅の刃】

四十一. ページ41

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大和｢Aちゃんっ!!?｣





咄嗟に店を飛び出した


心臓が、汗が、止まらない






大和おじさんが....天乃の父親...?



確かにおじさんに娘がいたのは覚えている


店に行くと、時々おじさんの横には私と同じくらいの女の子がいた




あの子が...天乃だったというの?



私が知っている天乃は空色の綺麗な髪だった


記憶の中の女の子は真っ黒な髪の二つ結び



だけど....今思えば、顔が一致する....


大人になったけど、顔は何も変わらないじゃないか




なんで気づかなかったんだ


天乃は、最初から私の近くにいた







A｢はぁっ....はぁっ｣






天乃、どうしてあんな良い両親がいながら鬼に手を貸していたの?


鬼殺隊に入った理由はなに?


おじさんも女将さんも....あなたのことずっと想っているのに






私の感情はグチャグチャだ




天乃は人間の敵。多くの人を鬼に提供したんだから


そんなの十分わかってる...だから彼女を殺した


けど同時に、私はおじさんと女将さんの"宝物"を奪ったことになる






なんでこうなった


鬼殺隊を抜けただけで罪滅ぼしなんて...やっぱり、甘かったのかな






久しぶりの故郷


ここなら少し気が休まると思った



でもこの街は私を受け入れてはくれないみたい


いよいよ居場所なんかなくなった





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ただひたすら走った




走りすぎて、目元の黒い布は外れて視界が開かれ


今いる場所を見れば、さらに私の心臓が激しく鳴った






圧倒的に人通りは少ないけど


見間違えるはずがなかった








私が家族を、殺した場所______






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