四十. ページ40
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大和「やっぱりAちゃんかい!! いやぁ久しぶりだなぁ」
A「はい...」
大和おじさん
この人がいるってことは
ここはお紛れもなく、幼い頃よく訪れていた甘味処だ
ということは...この街は私が、"私達"が産まれ育った場所
大和「帰ってきたのは久しぶりだろう。ここ何年か君のお父さんも見かけてないけど、もしかして引っ越したのかい?」
大和おじさん、知らないんだ
父さん達が死んだことを
それもそうか。知っているのはきっと私ぐらいだ
A「はい、そうなんです。黙っていなくなってすいません」
大和「いやいやいいんだよ。知れただけ運がいい。それはそうとその目はどうした?」
A「あぁ...これはちょっと、いろいろあって」
大和「そうかい、言えないようなら聞かないでおくよ」
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少し経つと、さっきの女将さんも奥から戻ってきて
会ったことなかったけど、女将さんは大和おじさんの奥さんだった
たくさんお話をした
人と話をして楽しいと思えるなんていつぶりだろう
そもそも人と長い時間話すこともなかったから
とても新鮮な気持ちだ
だけど、次の2人の発言に
私はどん底に落とされた
大和「そっかぁ、Aちゃんももう20歳か。本当に大きくなったなぁ」
女将「そうね...あの子も、生きていたらAちゃんと同じくらいの歳だったわね。あ、もしかしなくても同い歳かな?」
A「あの子....?」
2人の声が急に悲しくなった
私はなぜか、心臓がドクドクと激しく波打って
冷や汗も止まらない
大和「実は俺達には娘がいてね。ある日突然行方不明になってしまったんだよ」
女将「もう...5年くらい前になるかしらね。今となっては生きてるかどうかもわからないけど」
私の脳内は、走馬灯のように駆け巡った
家族と訪れていた頃
この店で印象的だったのは店頭の暖簾
その暖簾に描かれた店の名前は確か
"甘味処 りゅうせい"
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A「む、娘さんの....名前は.....?」
大和「......俺達にいつも光を恵んでくれる天のように、そして天女のように強く美しく育って欲しい
そう願いを込めて、あの子にはこう名付けた
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流星天乃__________」
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もちを愛す者 - まさか天乃の両親が夢主ちゃんと知り合いだったなんて...夢主ちゃん可哀想すぎる... (2020年8月7日 4時) (レス) id: edd235e4c2 (このIDを非表示/違反報告)
misamo0922(プロフ) - いつも読ませて頂いてます!もうほんと切ない!それでもほんと面白い!ほんとこの話好みなんですれ更新楽しみに待ってます! (2020年4月17日 1時) (レス) id: 20ef572ecd (このIDを非表示/違反報告)
梦雨 - どうやって表せばいいか分からないくらい感動するお話ですね……!(泣) とても切なくて…陰謀が晴れて(?)ほっとしました……ハラハラしながら読ませて頂いてます…!更新楽しみにしてます! (2020年4月15日 17時) (レス) id: 6806c82317 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽翔陽(暗殺教室、ハイキュー、三代目LOVE)(プロフ) - まさかの天乃のマミーとパピー登場 夢主ちゃんと知り合いだったとは… (2020年4月15日 9時) (携帯から) (レス) id: 6d421c109e (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - いつも読ませて頂いてます^ ^もし、よかったらなんですが「お気に入り…」のところの題名?って言うんですかねそこを作者から的なのに変えて頂きたいです^^;更新楽しみに待ってます! (2020年4月15日 0時) (レス) id: 260c7aaf36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モペペ | 作成日時:2020年4月4日 18時