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story9 ページ11

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「━・・・というわけで!お兄ちゃんの連絡先送っといたから」


凛ちゃんから発せられた言葉の意味を理解出来ずその場に佇む


『・・・ん?』


「え?」


『・・・?!』


「まあまあ、そんな驚かなくても。あんな顔してるけど普通の人と変わんないから安心して!」


『いやそういうことじゃなくて・・・』


「まさかじゃないけど、まさかじゃないけど一応聞くね。連絡先の男の人はお父さんだけなんです〜とか、ないよね?」


『う・・・』


「まじ?」


『まじです・・・』


「はー!!!(笑)」


『そんな笑わないでよー(涙目)』


「ごめんごめん(笑)じゃあ、お兄ちゃんが記念すべき1人目ってわけだね!」


『ま、まだそうと決まったわけじゃ・・・』


「このまま恋愛できずに高校生活終えていいの?少しくらい男の人に慣れてくれたらなと思ったんだけどなあ・・・」


『うっ・・・』


「Aちゃんと恋バナで盛り上がれる日がすごーーく楽しみなんだけどなあ・・・」


凛ちゃんはうるうるしながら私を見つめる
そんな目で見つめられたら断れないに決まってる
とんでもない小悪魔気質だな・・・とため息が出る


『わ、わかったよ、わかりました』


「そんな強ばらなくてもだいじょーーぶ!お兄ちゃんいいやつだからさっ」


結局押しに負けてしまいお兄さんの連絡先を登録した

その後、家に帰って寝支度を終えスマホを手に取る


「あー・・・緊張する」


こういう時は挨拶から・・・?

いやあまり堅苦しいのも迷惑なのかな・・・?


あーーーわかんないよーー・・・


もうなるようになれと、ひと思いに送信ボタンをタップする
ドキドキした余韻に浸っているとすぐスマホが反応する


初めましてこんばんわ、凛ちゃんから聞いてるかと思いますが、階段で2度お世話になった者です。ほんとにほんとに、ありがとうございましたっ


凛ちゃん兄いえいえー


み、短い・・・?


お父さんなんてわたしが送った倍の長さで返してくるのに・・・
と考えていると凛ちゃんから連絡が入った


凛ちゃんおつー!兄に連絡したー?


タイミング凄いなあと思いながら先程の会話のスクショを送るが
しばらく待つも返信は来ず、話したいことは
明日学校で話せばいいかと思い、そのまま眠りについたのだった

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作者名:monoa | 作成日時:2020年7月17日 20時

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