platonic love... (ページ15)

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あの出来事の翌週
凛ちゃんが私を心配してなのか
お父さんから遊園地のチケットを貰ったらしく
気分転換になれば、と誘い出してくれた

『えっと･･･2人だけじゃなかったのね･･･』

「暇してみたいだったから連れてきちゃった☆」

現地で合流してみれば、及川さんと
凛ちゃんのお兄さんも来ていた
まあ、顔見知りだしいいか･･･と自分に言い聞かせる

及川さんとは喋るのは初めてなのでお互いに
軽めの挨拶を交わす

凛ちゃんが遊園地のパンフレットを取り出し、
各自行きたいところにマークをつける
その場所を見ていると嫌な予感が的中する

『お化け屋敷いくの･･･？？』

「Aちゃん、苦手なの？」

凛ちゃんがそう私に問いかける

小さい時からホラー系はことごとく苦手だ
映画の予告CMですら目と耳を塞ぐ程に

凛ちゃんがやめようかと提案してくれる

「えー！！遊園地って言えばお化け屋敷じゃん！ほら、俺らも行くから行こうよーー」

及川さんが3歳児のイヤイヤ期並に駄々をこねだす

「及川やめとけ。見苦しいぞ」

「もしかしてまっつんも怖いんだー！お子ちゃまだねー」

「んなもん怖かねーし。余裕だろあんなもん」

「じゃ、決まりだね☆」

見事に及川さんのペースにのまれてしまい
結局行く羽目になってしまった

凛ちゃんがごめんねと申し訳なさそうに言う
全然大丈夫だよ、と返すが
顔が引きつってるのが自分でもわかる

遊園地の定番はだいたい周り、
残すは観覧車、お化け屋敷となった

入口の所で止まり、ｺﾞｸﾘと生唾を呑む

凛ちゃんが「手を引くから目を瞑ってていいからね」
と、言ってくれたものの
及川さんが「女の子と行くからお化け屋敷は楽しいんだよ！」
と、スタスタと凛ちゃんを連れて行ってしまった

『うそーん･･･』

頼みの綱が･･･と、うなだれているとお兄さんが早く来いと促す

もうどうにでもなれ･･･と前へと進むが、
1歩入ったらそこはもう真っ暗闇で一気に寒気が来る

進めずにいるとお兄さんがこちらに戻ってくる

「手はさすがにアレだから、服の裾でも掴んどきな」

躊躇(ためら)ってる暇はない
言われた通りに腰の当たりの裾を掴む

「ん。怖かったら目を瞑ってて。」

時折物音や他の人の悲鳴にビクビクしながらも
なんとか出口に到着する