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「真紀ー?お帰りなさーい」

「……」

目をぱちくりさせながら言う母親の言葉に顔も上げず、そそくさの2階にある自室へと向かっていってしまった。そんな真紀の様子に変な子ね、と呆れながら、母親は家事へ戻った。

バタンッと強く扉が閉まる。沸々と沸き上がってくるAへの怒り、遠回しにフラれた事への悲しみ、そして今にも狂ってしまいそうな程有り余る黄瀬への愛情。

「なんで、なんでよ涼太君…っ、私じゃ、わたじじゃ……っダメなのぉ……なんでAなのよぉ……っっ」

枕に顔を埋め、叫びたい気持ちを堪える。

「愛してるのに!束縛なんて当たり前でしょぉ…嫌いなら嫌いって、好きじゃないってぇ……私に言ってよぉ…っ、うわぁあぁッ」

一人の部屋に虚しく響く真紀の泣き声。何度も彼氏である黄瀬を招いてデートをした大好きな部屋。真紀が今泣き喚いているベッドの上で、何度も愛し合ったのだ。

不安は感じていた。ライバルがAだと言う事は重々承知していたし、正直勝てる気もしなかった。けれど、黄瀬を想う気持ちだけは誰にも負けていないと思っていた。





―――付き合うきっかけは、黄瀬からの告白だった。

「俺…俺、その、海野さんの…事がずっと、」

「……っ、」

「ずっと、ずっと好きで。だから……、だから、俺と付き合ってくださいっス!」

「……っ、えぇ」





―――愛してるなんて、口だけの麻薬。

〃→←第三章…月色rule



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ハッピネス - 真紀は私の母の名前。 (2015年9月28日 23時) (レス) id: 27fde00bb1 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 梓 .さん» ありがとうございます!!声援にお応え出来て嬉しい限りです!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 鷹蘭さん» ありがとうございます!!楽しみにしてくださって本当に嬉しいです!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 漆黒堕天使@受験生なうなのに勉強してないクソ←さん» ありがとうございます!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
梓 .(プロフ) - 完結おめでとうございます!初めて読んだ時から引きまれてしまって……。お疲れ様でした、他の作品も楽しみです* (2015年9月20日 7時) (レス) id: 390fae9fa9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小泉 海砂 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2015年8月30日 20時

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