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第三章…月色rule ページ13

ポツ、ポツ、と冷たい雫が落ちる。

これが涙なのか、それとも梅雨の季節の雨なのかは解らない。魂が抜けた様に空っぽな表情で、海野 真紀は家路を歩いていた。

フラフラと覚束無(おぼつかな)い足取りで、ゆっくりと前に進む真紀。黒い下結びのツインテールが大きく揺れて、毛先まで水滴が伝っている。

―――もう何もかもバラバラだ。





「んっ、」

「……んむ、…っ」

「な、んで…!?」

「……っ、大好きだよ、涼太」

「俺もっス」

「ねえ、海野さんとはどうするの?」

「勿論別れるっス。これはAっちの為でもあるし、俺の為でもあるから」

「どうして?」

「真紀っち、実は結構束縛激しくて。一緒に居て楽しくないし、もう結構前から冷めてたんスよ」

「涼太君っ、」





まだ離れない、思い出したくもないあの二人のキスシーン。ふてぶてしいくらい自分が大嫌いになった。由々しき事態。まさか、自分の友達に自分の彼氏を取られるなんて思っていなかったのだろう、未だあの光景が信じられない。

一番苦しいのは、黄瀬に前から飽きられていた、と言う事だ。聞いた時はとても悲しかったし、直接言ってくれない黄瀬に怒りが沸いた。けれど自分がもっと積極的になれば、こんな事にはならなかったのかもしれない。

―――束縛なんて、してるつもり無かったのに。





『月色rule(ルール)』=『月色の掟』

〃→←〃



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ハッピネス - 真紀は私の母の名前。 (2015年9月28日 23時) (レス) id: 27fde00bb1 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 梓 .さん» ありがとうございます!!声援にお応え出来て嬉しい限りです!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 鷹蘭さん» ありがとうございます!!楽しみにしてくださって本当に嬉しいです!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
海砂(プロフ) - 漆黒堕天使@受験生なうなのに勉強してないクソ←さん» ありがとうございます!! (2015年9月20日 17時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
梓 .(プロフ) - 完結おめでとうございます!初めて読んだ時から引きまれてしまって……。お疲れ様でした、他の作品も楽しみです* (2015年9月20日 7時) (レス) id: 390fae9fa9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小泉 海砂 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2015年8月30日 20時

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