純白の月 (ページ50)

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ルナお嬢様、ホグワーツではいかがお過ごしでしょうか？こちらはなにも変わりありません。

…ところで、もう10月も終わりの時をお迎えいたします。リルは、これからもお嬢様に変わりなくお仕えいたします。

ルーク様とシャイン様のご意志をこれからも胸に刻み、お嬢様をお支えしますこと、誓って申し上げます。

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『…おはよう』

「あれ？起きてくるの、いつもより遅くないか？」

『…ちょっと、ね』

「…？」

今日はハロウィーンである。ルナはどこか浮かない表情のまま、「妖精の魔法」の授業に向かった。

フリットウィック先生が、そろそろ物を飛ばす練習をしましょうと言ったので、生徒たちは皆喜んだ。なんと、ロンはハーマイオニーと組んでいた。

「ビューン、ヒョイ、ですよ。呪文を正確に！」

ルナは杖をすっと振り上げて、呪文を口にした。

『ウィンガーディアムレビオーサ！』

目の前の羽がふわふわと舞うように浮かび上がり、白色をゆらして高く飛んだ。

「Ms.ムーンライトがさっそく成功させました！」

生徒たちが一斉にルナを見て、そして賞賛の声を口々にあげた。

「ウィンガーディアムレビオサー！」

その時、ロンが叫んでいるのが聞こえた。

「そんなに振り回しちゃ危ないでしょ？それに呪文も間違ってる！いい？ウィンガーディアムレビオーサよ。あなたのはレビオサー！」

「それなら君がやってみろよ」

ハーマイオニーは杖を振り、呪文を唱えた。

「ウィンガーディアムレビオーサ！」

すると、羽は高いところまで浮いた。

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クラスが終わった時、ロンは最悪の機嫌だった。

「まったく悪夢みたいなヤツさ」

誰かがハリーにぶつかり、急いで追い越していった。ハーマイオニーだ。泣いている――。

「今の、聞こえたみたい」

「それがどうした？誰も友達がいないってことはとっくに気がついているだろうさ」

『そんなこと！私はハーマイオニーの友達よ！ハーマイオニーはロンに何をしたの？みんなに何をしたって言うの？ ――意味がわからないわ』

感情を抑え込むようにして、ルナは踵を返し、駆けていった。二人は、黙っていることしかできなかった。

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