純白の月 (ページ4)

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ドラコの父親、ルシウス・マルフォイと、ドラコの母親、ナルシッサ・マルフォイだ。

「これはこれは、ルナではないか。また一段と美しくなったな」

『ルシウスさん、ありがとうございます』

「まぁ、ルナ。ホグワーツ入学おめでとう。これからもぜひドラコと仲良くしてね」

『もちろんです、ナルシッサさん。ね、ドラコ！』

ルナがそう言って微笑むと、ドラコの頬にピンク色がさし、そして得意げに頷いた。

ルシウスが漏れ鍋から漏れ鍋から外に通じるドアを開けた。この古びたドアの奥には、待ち侘びている目的地、ダイアゴン横丁があるのだ。

ガチャ

マルフォイ一家が先に外へ出て、ルナも続いてドアの外へと足を踏み出した。

その瞬間、漏れ鍋の入り口の方のドアが開く音が聞こえた。誰かが漏れ鍋に入ったようだ。すぐさまに、中から歓声のような声が聞こえてくる。

ルナは少し気になり後ろを振り向いたが、すでにドアは閉まっており、中の様子を知ることはできなかった。

「ルナ、何をしているんだ？」

『…ごめんなさい、今行くわ』

ルナは漏れ鍋に背を向けた。
　

――運命はもうはじまっていた

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アーチをくぐると、そこはもうダイアゴン横丁だった。今まで白で統一された館でほとんどを過ごしてきたルナにとっては、ダイアゴン横丁の色とりどりの世界が、どこまでも続き、輝いているように思えた。

『すごい…！』

「ルナ、こっちよ」

「まずはグリンゴッツ銀行に行くことにしよう」

ルナは魔法界の貴族、聖29一族のムーンライト家次期当主だ。

ムーンライト家は代々魔力が平均よりも高い家系で、ルナの先祖たちはその力を使って様々なことを成功させ、魔法界に貢献してきた。

そのうち、ムーンライト家は魔法界の中でも指折りの財力を持つ名家となったのだった。その財産は、ルナにも受け継がれている――だから、ルナの金庫には大量の財産が入っているはずなのだ。

「父上、僕の金庫からはどのくらいの金を出してくださるのですか？」

　

「ドラコ、そう焦るでない。ちゃんと多く出してやる――」

　

『ドラコったら』

　

一行はグリンゴッツに入り、小鬼のいるカウンターへ立った。先にドラコたちが手続きを済ませると、ルナは白色のショルダーから金庫の鍵を取り出した。

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