純白の月 (ページ25)

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やがて生徒たちの頭上にゆらゆらとランプが近づいてきた。

「イッチ(一)年生！イッチ年生はこっち！ハリー、元気か？」

マダム・マルキンの店の外に立っていたあの大男、ハグリッドだった。ハグリッドはルナを見たとたんに目を丸くした。

「驚いた！おまえさん、シャインにそっくりだ！だけど、目はルークだな…。そうか、おまえさんがルナか！」

『はい、ルナ・ムーンライトです。ハグリッドさん』

「ハグリッドでいいさ。みんなそう呼んどるし、かしこまらずに話すさ」

『…わかった。ハグリッドね！』

ハグリッドが明るく笑った。

「さあ、ついてこいよ――あと、イッチ年生はいないかな？足元に気をつけろ。いいか！イッチ年生、ついてこい！」

険しくて狭い小道をみんなはハグリッドに続いて降りていった。途中、何度か転けそうになったが、手を繋いでいるハリーが支えてくれたので、ルナは無事辿り着くことができた。

「みんな、ホグワーツがまもなく見えるぞ」

ハグリッドが振り返りながら言った。

「この角を曲がったらだ」

「うぉーっ！」

一斉に声が沸き起こった。狭い道が急に開け、大きな黒い湖のほとりに出た。向こう岸に高い山がそびえ、そのてっぺんに壮大な城が見えた。大小さまざまな塔が立ち並び、キラキラと輝く窓が星空に浮かび上がっていた。

「四人ずつボートに乗って！」

ルナ、ハリー、ロン、ハーマイオニーが小船に乗った。

「みんな乗ったか？よーし、では、進めぇ！」

ボート船団は一斉に動き出し、鏡のような湖面を滑るように進んだ。ルナとハリーの手は繋がれたままだった。

ボートは地下の船着場に到着した。全員が岩と小石の上に降り立った。

「ホイ、おまえさん！これ、おまえのヒキガエルかい？」

みんなが下船した後、ボートを調べていたハグリッドが声を上げた。

「トレバー！」

ネビルは大喜びで手を差し出した。

みんなは石段を登り、巨大な樫の木の扉の前に集まった。

「みんな、いるな？おまえさん、ちゃんとヒキガエル持っとるな？」

ハグリッドは大きなこぶしを振り上げ、城の扉を三回叩いた。

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