1月の風〜頬に触れるは冷たい何か〜【Monthly Story〜月別の王子様〜】

January wind　　03 ページ5

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中学の頃、既にAに依存しかけていた俺は、

東京行きを決めた時にも実は考えていた。








"何とかして、Aも一緒に連れていけないか"







俺の身の回りの世話を焼いてほしいんじゃない。

お手伝いさんみたいなことをしてほしいんじゃない。

…まぁ、あわよくば頼むつもりだったが。







ただ、睦月Aという存在に、隣にいてほしかっただけだ。









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宗『…なぁA』


貴『んー？なーに、宗介』


宗『一緒に東京、来ないか？』


貴『え、東京？あ、宗介。東京の水泳強豪校行くんだっけね』


宗『あぁ。…俺、Aと離れたくない』


貴『…宗介ってさ。依存体質だよね』


宗『Aにだけだ』


貴『正直さ、私いないと何もできないよね』


宗『あぁ。何もできない』


貴『はぁ…。わかった、いいよ』









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こうして俺は、Aと東京へ進学した。

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