しろくろ【呪術廻戦】 (ページ6)

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その５ページ6

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「―――ッ！！」

――息が張り詰めたかの様にガバっと身を起こせば、そこは見慣れた風景。

チュンチュン、と雀達が穏やかな朝を告げる中、私は困惑気味な頭を覚ます様にポリポリと掻いた。

「……私の、部屋……」

？「お、起きた？」

すると近くの勉強机の椅子に座っていた白髪の目隠しの男が笑いながら「や」と手を振る。

「……いつからいたの、五条さん」

五条「君のお父さんが朝飯用意してる頃くらいからかな？」

「いい加減不法侵入で訴えていいかな」

――この人は五条悟。近くにある"東京都立呪術高等専門学校"の教師であり、最強と呼ばれる呪術師。

なんでも当時母ちゃんの同級生だった夜蛾さんの生徒だったとか。まあ遠い知り合いと言い換えてもいいだろう。

この人は母ちゃんがいた頃からここに来ては食事をして帰るだけという、いわゆる我が家のノリスケ的存在なのだ。

正直迷惑だが、クソ親父は五条さんの事気に入ってるし何も言えない。

五条「それで、高専に入る気にはなった？」

「しつこいわね、私立に行く気はないって何度も言ってるでしょ」

五条「そんな事言っても僕は諦めないよ？」

いい加減入学しようよ〜、と勝手に私のベッドに寝っ転がりながら絡んでくる五条さん。

私は彼を軽く蹴飛ばすと、そのまま廊下へと出た。

「…今日のメニューは？」

五条「焼き魚と味噌汁。ちょうどいい感じに魚も焼けてて美味しかったよ」

ゲフッと満足そうに腹を擦る五条さんに、私は溜息をつく。もう食ったのかよ…早すぎるだろ。

五条「じゃ、これから僕任務だから〜」

「はいはい、二度と来るな〜」

廊下を曲がる私とは別に玄関まで進んでいく五条さんに手を振ると、私はそのまま居間まで向かう。

ああ見えても五条さんは忙しいから、こうして来ても朝はすぐ出ていってしまうのだ。まあそっちのほうが助かるからいいんだけど。