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その4 ページ5

山本五郎左衛門、略して山本が説明をするが、私はいまいち理解ができない。

なに、どういう事?結局コイツは敵なの、なんなの?


「…何言ってるか全然わかりません」


素直にそう言えば、山本は溜息をつく。


山本「…まあいい。とりあえず、


書け!!」


えっと…書けば許してくれるのよね。別に契約する訳じゃないし、それくらいなら……


そう考えた私は、誓約書を書いた。


『二度と人は

呪いません

とみ子』


だが山本はそれを私の手から取って読むと、顔を歪める。


山本「貴様、偽名で俺を騙すつもりか?!


今時『とみ子』なんてイモい名前があるか」


「は、別にイモくないし!つか五郎左衛門にだけは言われたかないわよ!!」


山本「あっコノヤロ、全国の五郎左衛門さんに謝れェェェ!!!」


そう怒鳴り返せば山本は怒ったのか、また包帯を伸ばして私を締めるように包み始める。


「むがっ…!!」



――不味い、口を塞がれたら息ができない。


「ん゛、ん゛ー!!」


やがて声も出せなくなった私は必死に呻き声を上げるが、それが届く事はない。


山本「ウンコ爆撃だけでは足りぬ様だな…


少し痛い目に遭うがよい」



(……ヤバい、


気が、遠く…なって……



私……こんなところで……)



――次第に暗闇に誘われた私は、そのまま意識を失ったのであった。

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作者名:勇者の人 | 作成日時:2021年2月27日 10時

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