あの人の妹はFightingGirl! samurai (ページ8)

今日:1 hit、昨日:9 hit、合計:59,231 hit

Amazing Pitcher. ページ8

L10side

…凄い。それしか言葉が思いつかん。

現在8回終了、ここまで世紀の奪三振ショ―。

一回から24者連続三振。

打線も爆発し、現在11対0。俺も既に三安打。

L10「A、凄いやんけ。」

『私が投げとんやし、当たり前やろ。』

F6「…生意気やな。」

(兄譲りの)メンタルの強さと球界一のコントロール、変化球、ストレートの伸びとキレ、スタミナもある。

最強やん。球界のスケールに収まらん。世界一かもしれん。

…女が世界一なんもどうかと思うけどな。

L10「A、あと一回行けるよな？」

『当たり前。行くよ。』

.

…やっぱり凄いわ、こいつ。

一人目、二人目を三球三振。あと一人。

スタンドのファンも立ち上がって声援を送っとる。

三人目をフォークとシンカーで追い込み、ついに最後の一球。

…ここはやっぱりストレートか？いや、カーブで振らせて終わらせるという手もある。スライダー、フォークと、チェンジアップ…選択肢は大量にある。

今ばかりはそれを恨めしく思う。

…でもAなら絶対、ストレートを投げたがるだろう。

なら、それを投げさせる。それがAにとって一番悔いが残らない。

ストレートのサインを出せば、小さく頷いて顔を下へ向ける。

顔を上げた彼女は、もはやAやなかった。

「鬼や…鬼がおる……」

その目は鬼のようで、思わず怖い、と感じてしまった。

その腕から投げられた球はいつもより明らかに強くて、手が痛んだ。

この一球で勝負が決まった。完全試合達成。

また、歴史にAの名が刻まれた。

「Aってあんな球速出るの！？」

「これはエグい！」

騒ぐファンの声に引っ張られるようにピジョンを見ると、あり得ない数字が刻まれていた。

「172km/h」

…は？いや、え？Aが？172㎞？

世界最速を更新してもうた…

「こいつ、化け物やろ…」