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# 051 ページ16

控え室で今吉先輩たちの話を聞く。



3年生の頬には悔し涙が流れていた。





結果は100対101。


1点差で誠凛の勝利だった。





今でもまだ試合の高揚感は残っていて

最後のシーンがずっと頭の中をリピートしている。



本当に接戦だった。


今までで1番いい試合だったと思う。



先輩たちの話を聞きながら

泣きそうになるのを必死にこらえた。







そして皆が解散したあと、


いつものようにゴミや忘れ物の確認をして

最後に控え室を出る。



と、壁にもたれかかっている青峰がいた。





あ「どこ行ってたの。

  先輩たち今日で最後だったのに」




最後の挨拶だっていうのに青峰はいなかった。


色々迷惑かけたんだから

そう言いながらドアを閉めてバッグを肩にかける。



するとそれまで黙っていた青峰が口を開いた。





青「強がってんじゃねぇよ」





想定外の言葉で戸惑ったのと同時に

核心をつかれた気がして動くことができなかった。





青「どうせ泣いちゃダメだとか我慢してんだろ」


あ「別に……してない」


青「声震えてんじゃねぇか」





なんでこいつはいつも、

せっかく泣かないようにしてたっていうのに。



じんわりと涙がにじんできて視界がゆがむ。



涙があふれる手前で青峰に抱き寄せられた。





青「あーかっこ悪ぃ。負けちまったわ」


あ「っ……かっこ、悪くなんか」





周りから見えないように隠してくれる青峰。


その優しさでさらに涙があふれた。




かっこ悪くなんかない。


あのコートで一番輝いてたよ。

皆、かっこよかった。

あの時間がずっと続けばいいと思った。





あ「ぅっ、…悔しい、」





もっと先輩たちのバスケ見たかったな。



私より青峰の方が悔しいはずなのに

青峰は私が泣き止むまで優しく背中をなでてくれていた。

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もに子(プロフ) - 文那さん» やっと!!付き合いました!!(遅え)番外編がんばって早く作ります!!!! (2019年5月2日 20時) (レス) id: 22c468e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
もに子(プロフ) - 林檎さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます(; ;)わかりました、検討してみます! (2019年5月2日 20時) (レス) id: 22c468e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
もに子(プロフ) - ゆめさん» ありがとうございますううう(´;ω;`)!!!!一日でも早く番外編をお届けできるよう頑張ります!!!! (2019年5月2日 20時) (レス) id: 22c468e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
文那(プロフ) - ようやく2人が付き合いましたね!完結おめでとうございます!!!番外編も楽しみにしているので頑張ってください!早く読みたいです! (2019年4月30日 16時) (レス) id: 0d9ddc6237 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 完結おめでとうございます!最後までとっっっっっても面白かったです!!そして番外編のお知らせとっても嬉しいです!!!リクエストとかしてもよろしいでしょうか?いつもいつも図々しくて申し訳ございません!!出来れば少しブラホック外しがみたいです (2019年4月30日 12時) (レス) id: d121c8c954 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もに子 | 作成日時:2019年4月6日 19時

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