六兆年と一夜 物語 夢主 少年 (女主設定) 語り手夢主 ページ3
名も知らない時代
そこにポツンと立つ集落
そこには名も無き少女がいた。
これは誰も知らない昔話だ。
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私は生まれつき肌も髪も薄い色をしている。
「忌み子!」
「違うわよ!鬼の子よ!」
そう言われ続けて生きてきた。
私の体には暴力
耳が聞こえれば罵倒
意識も失えない。
失おうとすれば叩き起こされる。
悲しいことなんて何もないけど
夕焼けで子供を親が手を引く姿は羨ましい。
知らない
知らないよ
私は何も知らない
叱られた後の優しい言葉や態度も
雨上がりに触れた手の温もりも
でも私は本当は本当に凄く寒いんだ。
死なない
死なないんだ
私はなんで死なないの?
夢なんか無いくせに
誰も知らない昔話は夕焼け空の中に消えていった。
そこから逃げ出しても
吐き出すような腐った性根の男たちの暴力と
蔑みの目を向けられる毎日に
松陽はいつしかそこに立っていた。
話しかけたらダメなのに
松陽「君の名前はなんていうんですか?私は知りたいなァ」
A「名前なんて無い」
松陽「じゃあAなんてどうです?」
あれ?喋れ無いはずじゃあ?
だって舌が無いはずなんだから…
僕の居場所なんてどこにも無いのに
松陽は
松陽「一緒に帰りましょう?A」
そう言ってふふっと笑った後、
手を引かれて帰るところに向かった。
知らない
知らないよ
銀時、晋助、ズラがもう子供じゃ無いことも
慣れないけど人の温もりってやつはただ本当に本当の事なんだ…
やめない
なんで君たちはこんな事(攘夷戦争)をやめない。
見つかって捕まえられれば殺されちゃうくせに
雨が上がった後私と銀時は夕焼けの中に消えていった。
日が暮れて
夜が明ける
遊び疲れた私達は簡単に捕まってしまって
松陽が銀時の手により死んでしまった。
晋助も左目を怪我した。
A「こんな世界私以外みんな居なくなれば良いのにな。
みんな居なくなっちゃえよ。」
ぼそりと呟く。
知らない声が脳内に響く。
妙に甘ったるい声である。
「願ったね?きみに力をあげるよ。だけど龍脈(アルタナ)の力をもらうよ」
今は松陽の死から十年後
私に斬られる人は
抗う暇なんてなく
夕焼け空の中に消えていった。
あの甘ったるく、
でも好きだった声は
私の元から消えていってしまった。
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セラ - リクエストいいですか?神威でからくりピエロお願いします! (2016年12月15日 20時) (レス) id: ed8e925c6b (このIDを非表示/違反報告)
さやか - 素敵な作品ありがとうございます! (2016年11月8日 22時) (レス) id: ed8e925c6b (このIDを非表示/違反報告)
312猫(プロフ) - さやかさん» すみません!時間がかかってしまいましたが完成しました! (2016年11月8日 21時) (レス) id: ff02e6af21 (このIDを非表示/違反報告)
さやか - ありがとうございます! (2016年11月8日 18時) (レス) id: ed8e925c6b (このIDを非表示/違反報告)
312猫(プロフ) - さやかさん» わかりました! (2016年11月8日 18時) (レス) id: ff02e6af21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:312猫 | 作成日時:2016年9月26日 21時