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正装は人による ページ12

その日、歌舞伎町を回る新聞には大きく『真選組、またやらかす』という見出しとともにボロボロになった店の前でピースをする沖田が写っていた。

それを見ながら鼻で笑う銀髪頭。まぁたやらかしたんか総一郎くん、と独り言を零し、テレビ欄へとページをめくろうとしたその時…


下の方に小さく載っていた写真に目が止まった。倒れてる過激派攘夷志士を写したものらしいが、そんなものに惹かれたわけじゃない。

その後の方で小さく写り込んでいる後ろ姿には見覚えがあった。

ただ顔は見えず見間違いかもしれない。
隣には『一般市民の協力によって解決された様子』と書いてある。


「…んなわけねぇか」


一般的に、女が攘夷志士をバタバタ倒すわけがない、そう思って今度こそテレビ欄へページをめくった。









「ありえない…マジでありえない…」

「どうかしたのですか、Aさん」

「この写真を見てください!!私の写り、超悪いんですけど!!」

そう言って見せるのはなぎ倒された輩の後ろでブレブレの、しかも背中だけ写ってる自分だった。

そよ姫はそれをしばらく見つめるとはぁ、とため息を吐いて

「酷いわAさん…私には外に出ちゃダメって言ったくせに自分は楽しく遊んでるなんて」

「遊んでませんって巻き込まれたんです」

しかもこれ、あなたに頼まれて出てきたんですけど、と言ったらそうでしたっけ?と返ってきた。

「栗毛はドヤ顔のくせに…」

やはりいつ見ても腹立つ顔だ。年下のくせに馬鹿にしやがって…とぶつくさ文句を言う。


そよ姫は話題を変えようとして

「ねぇAさん。今日は着物じゃないのね」

と言った。

確かに日によって服装は違う。
今日は制服の日。まぁ今日は正装じゃないとダメだし


「はい、今日はちょっと招集がありまして」

「すごくかっこいい!なんか真選組みたいです」

「…」






「あ、ちょっとAさん。なんでスーツなんですか。隊服着てくださいよ」

「…別にスーツも正装なんでいいじゃないですか」

「せっかく私が念入りにデザインしたのに」

「お前かよ…いや、あなたでしたか。」

「言い直すのが遅いですよ」

相変わらず微動だにしない表情…
苦手だ。こいつ、佐々木異三郎の独特の雰囲気が。


「さぁ、行きますよ」

「…言われなくても行きますから。」



その後を追うような形で、会議室に入った。

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睡魔 noa(プロフ) - 続き待ってますヾ(*´∀`*)ノ (2018年9月4日 20時) (レス) id: 4176890134 (このIDを非表示/違反報告)
八木楓(プロフ) - しゅき (2018年9月2日 21時) (レス) id: dbe5bf77f2 (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - あの、岡田以蔵ではなくて、岡田似蔵だと思います! えと、応援してます!!すっごく好きなんで!!頑張ってください!! (2018年9月2日 18時) (レス) id: 0ad6a2b0ae (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌@葵 - 異三郎ですよ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き気になります!更新頑張って下さいね! (2018年8月27日 11時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピピミ | 作成日時:2018年8月24日 11時

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