プロローグ ページ1
薄暗い、部屋の中
月明かりだけが少し空いた襖の隙間から差し込んでるだけでほとんどお互いの顔が見えない
そんな中で、私の手を握る感覚だけが
私の全てだった。
固くて、大きくて、暖かい掌をぎゅっと握りしめていたはずなのに
その握ってる人物が立ち上がった瞬間、するりと離れる手…
月の光がその人の顔を照らす。
そして優しすぎる声でこう言ったのだ。
「…今まで頑張ってくれてありがとう
もう十分だ
おやすみ、A」
ああ、またこの夢か。
目覚めると空虚に伸ばす手が目に入った。
おやすみと言われたのに目覚めてしまうこの矛盾…
いつも悲しくて辛くて胸が張り裂けそうになる。
乱れた呼吸を落ち着けるように深呼吸をしてから目を閉じるけど、寝れないのはいつもの事だ。
こういう時は無理に寝るよりもぼーっとする方が楽。のっそりと布団から出てから、窓を開けるとまだ空は薄暗く、涼しい夜風が頬を撫でる。
ああ、こんな夢を今更見るなんて…
夢のはずなのにやけにハッキリしてるのが未だに忘れられない過去の思い出としてまだ私にしがみついているのが分かる。
「ほんと、どこにいるんだよあのアホ…」
もしかしたら、どこかで鼻くそでもほじって暮らしてるのかもしれない。
それとも…
いつも考えるのは、期待と不安にまみれた妄想。
眠るどころか眠れない毎日
どうやら今夜も、眠れなさそうだ。
1117人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
睡魔 noa(プロフ) - 続き待ってますヾ(*´∀`*)ノ (2018年9月4日 20時) (レス) id: 4176890134 (このIDを非表示/違反報告)
八木楓(プロフ) - しゅき (2018年9月2日 21時) (レス) id: dbe5bf77f2 (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - あの、岡田以蔵ではなくて、岡田似蔵だと思います! えと、応援してます!!すっごく好きなんで!!頑張ってください!! (2018年9月2日 18時) (レス) id: 0ad6a2b0ae (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌@葵 - 異三郎ですよ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き気になります!更新頑張って下さいね! (2018年8月27日 11時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピピミ | 作成日時:2018年8月24日 11時