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帰りの車 ページ27

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「じゃあ、ありがとうございました!」

「うん、気をつけて」

「はい!」


研磨くんにお礼を言い、武田先生の元へ行く





「さて、帰りますか」


武田先生はそう言って車のエンジンをかけた


車に乗り込み バタン、とドアを閉めると
少しムワッと熱い空気が体にまとわりつく

じんわりと汗が滲む

パタパタと手で扇いでいると


「もう少し待っててくださいね、
 多分涼しい風来ますから…」


暑そうにする私に気を遣って
武田先生は冷房を入れる




「すいません、お願いします」

カチャリとシートベルトを締め、
私は武田先生に言う


「いいえ〜」

先生はそう言ってニッコリ笑った




車から流れるラジオに耳を傾けながら
さっきのことを思い出す

リクエスト曲を流すコーナーで流れたのは
明るい曲ではなく、しんみりするような曲だった


「あ、この歌僕好きなんですよね」


そう言いながら少し音量を上げる先生

信号に捕まり、ウインカーの音が鳴り響く
音楽だけが流れる車内でポツリと先生が呟く


「天音さん、泣いたんですか?」


その声に、私はピクリと肩が跳ねる


「図星、ですか」


そう言いながら はは、と笑う先生を見て
「どうしてわかったんですか」と聞くと
「目が真っ赤だったので」と言われた



「…あはは、実は」

「色恋沙汰か何かですか?」

「まぁ、そんな感じです」


沙汰、と言うわけじゃないけど…
と考えていると信号は青に変わり
武田先生は車を発進させた


少し涼しくなってきた車内は心地いい
ただ、少しひんやりとしてきた


「先生」


冷房を弱めてもらおうと
私が先生に声をかけた瞬間、



「きっと、想いは伝わりますよ」



先生がそんな事を言う



「なっ!ゲホッ …!ゲホッ!…何のことですか!?」


びっくりして思わず咳き込んでしまった



「エ、エスパー…?」


___________________________________________

作者から

長らく更新空けてすいません( ; ; )
あけましておめでとうございます!

一つ目を瞑ってて欲しいところがあるのです。
武田先生の運転する車、本当なら行きはバスで来てるので無いはずなんですけど、あったと言うことにして欲しいです。゚(゚´ω`゚)゚。オナシャス!!

お誘い→←これで、 研磨side



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プリン - 日向っていう名字になれるの羨ましい,,,私は菅原か日向か夜久だな名字を選ぶとしたら,,, (2021年11月21日 1時) (レス) @page36 id: 05f19d6a87 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!(≧∀≦) (2020年3月16日 9時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 自分こうゆう純粋なの好きなんです!!読んでてすごく良かったです!! (2020年3月15日 15時) (レス) id: bb7087dd1f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 饅頭さん» ありがとうございます…!!感動していただけたのがとても嬉しいですヽ(;▽;)ノ (2020年3月10日 8時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みさん» ありがとうございます!!にやにや(*´∇`*) (2020年3月10日 8時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年12月6日 11時

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