【ダイヤのA】何度でも君に恋をする【成宮 鳴】

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｢めーとかず君、酷いんだよ!!｣

｢うんうん。酷いねぇ｣

｢もー、聞いてるー？｣




つぎの日の放課後、生徒玄関で
靴に履き替えながら


私の数少ない友達の1人
遠野 茜(とうの あかね)に
昨日のことを、話した。







茜｢てか、キャッチボールとか…A可愛いし、頭良いんだから…もっと女の子らしいことしなよ｣

｢女の子らしい………って、何｣

茜｢はぁ…｣



何故かため息をつく茜。

訳が分らなくて、首を傾げる私。





茜｢あ、でも｣

｢んー？何？｣


茜はニヤニヤと笑う。



茜｢恋する乙女だから、何もしなくても可愛くなるよねー？｣

｢な、何それ！恋とか、してないし！｣

茜｢誰も、Aのこと言ってないけど？｣

｢もーー！｣



昨日の今日で、
イライラが爆発した私は、
顔を真っ赤にして、叫んだ。




茜｢落ち着け！でも、ホントでしょ？｣

｢違う。大ッ嫌いだもん｣

茜｢でた、Aの天の邪鬼｣

｢だーかーらー！｣




ホントに………好きじゃないし。

誰が、あんな
わがままで、自分勝手で、すぐ調子にのって………




茜｢でも、好き！でしょ？｣

｢知らん！もう先に行くから！｣

茜｢ちょ…もー、A…………素直になりなよ｣




またため息をつく、茜。

なんで？
好きってそんなに大事なこと？

分かんないよ



いや……………知ってた。


でも、好きって自覚するのが恥ずかしかった。
だってまだ中学生だし。

それに鳴に言ったって、からかわれるだけだ。




｢私は、野球と勉強と茜だけで充分｣




だって、夢は学校の先生だし！
昔は…………鳴も、応援してくれてたし…




そう言い聞かせた。



☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*


遠野 茜……………Aの親友。

大人びていて、いつもAの面倒をみている。
A大好き。
恋バナも大好き。

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